はじまる初恋

胸騒ぎ ページ38

「Aさん、よく頑張ったね。」







期末試験の結果が返ってきた。

勉強を頑張った甲斐あって思った以上の点数が取れた。








「Aすごいじゃん！」

『勉強教えてくれた阿部くんと井田先輩のおかげ！』





ふと目があった阿部くんと微笑みあった。



あの日、告白の返事をして以来気まずくなることもなく普通に話している。
これもまた阿部くんの優しさのおかげ。











「もうすぐ夏休みか〜」

『1学期あっという間だったね。』

「ほんとに！
………夏休みに入ったらあんまり井田先輩とも会えなくなるけど、Aは告白しないの？」

『告白…』

「最近話すことも多いし結構いい感じのとこまで来てると思うけど。」

『うーん、そうだねぇ…』





このままずるずる好きでいるより、いっそのこと当たって砕けた方が良いのかもしれない。



…砕けた時に井田先輩を諦めることができるのかわからないけど。

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