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『い、井田先輩、部活帰りですかっ？』
「あぁ、うん。」
『いや〜、もうすぐですね！テスト！先輩部活もあって大変ですね！で、でも先輩頭良さそうだから大丈夫かっ』
「Aさん」
『…はい』
「さっきのやつのこと、好きなの？」
先輩の口から出た思ってもなかった言葉。
どういう意図があっての質問なんだろう。
『えと、話しやすくてとても優しくて。
…良い友達だと、思ってます。』
そう言い切って井田先輩の様子をうかがう。
「…悪い。変なこと聞いた。」
『いえ…』
いつものポーカーフェイスで、先輩が今何を思っているのかはわからなかった。
「送ってく。」
『え！？いいですいいです！』
「いいから。行こう。」
わけもわからずスタスタ歩く先輩の後ろ姿を追った。
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作者名：ささき | 作成日時：2021年11月29日 20時
