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『あっつ…』
体育館を出てもやはり暑い。
配られた資料はずっしり重く、なんだかクラクラしてくる。
壁にもたれてみるけどなんとなく力が入らなくなってきている感じがする。
自販機どこかにあったかな。喉がカラカラだ。
でも七海にここで待ってるって言っちゃったし
すれ違いになったらやだな〜。
そんなことを考えていると立っているのもしんどくなってきた。
あぁやばいかもしれない…
力が抜けてしゃがみこんだ。
「大丈夫？」
目がチカチカするせいか。
太陽が眩しいせいか。
どうにか顔を上げたけれど、声をかけてくれた相手がシルエットでしか見えなくて目を細めた。
「とりあえず日陰行った方が良いと思う。立てる？」
『は、はい…』
声からして男の人。
大きめでスッと綺麗な手が私の腕を掴んだ。
『っ！』
「こっち来て」
そのまま腕を引かれ日陰になったベンチへ誘導された。
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作者名：ささき | 作成日時：2021年11月29日 20時
