客人 ページ5
「…とか思ってた矢先に来るんすよねぇ」
玄関先には黒髪の小柄な男。アレ絶対世界会議関係の回しモンでしょ。
どーせアレッすよ。「世界会議出ろー」的な催促っすよ。
嫌っすね〜帰ってほしいっすわ。
でも蔑ろにして貿易とかしてくれなくなると困るし。
「まあ上げるしかないっすね」
諦めて玄関先に向かいますわ。
ドアを開けると少し緊張した感じでその人は立ってました。
「…あ、コードラニアさんですか?
はじめまして。私は日本と申します。
いきなり家に押しかけてしまい申し訳無いのですが、少しお話させて頂けますでしょうか?」
……なんスカこの人。めっっちゃ下手に出てくるんすけど。
なんか申し訳なくなるっす。めっちゃ腰折れてっし。
あ、ちょっとキツそう。体勢がキツイんすかね。お辞儀してるし。
可哀想なんで話ぐらい聞いてやることにするッス。
「あぁ、そッスよ。コードラニアっす。
…まぁ上がってくださいっす」
客人を通そうとすると向こうは驚いた様子で中々入ろうとしなかった。
「…あの?入んないんすか?」
「あ、いえ…。まさかこんなに早く通して頂けると思って居なかったので」
「オレの事なんだと思ってるんスカ?」
玄関先で何時間も居座らせるワケないっしょ。何言ってんすかね。
とにかくリビングに通してテキトーにコーヒーを入れて日本サンに出す。
「あれ、アジアってコーヒー飲まないんだっけ……コーヒー飲むっすか?」
「えぇ、確かにコーヒーよりお茶のほうが浸透はしていますが、コーヒーも飲みますよ。態々ありがとうございます。」
飲みモン出すだけでもこんなんじゃヘンな感じっすね。
「んで…話ってなんスか?」
「はい。貴方もわかっていらっしゃるとは思いますが、世界会議についてです」
だろうなと口に出しそうになったけどやめたっす。印象悪くなりそうなんで。
日本サン物腰柔らかだし色々落ち着いて来たら交流したいし。
57人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - 面白いです!続き待ってます! (5月5日 13時) (レス) @page26 id: 363dc52465 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凡夫 | 作成日時:2024年1月24日 21時