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結局会議はいつも通り全然進まなかった。あ、途中でイギリスがアメリカにスコーン食わせようとしてたのは面白かったけれどね。
面倒くさいから早く帰ろうと思ったけど、用事を思い出してドイツを引き止める。
「ドイツ、私と同盟組もうよ。嫌だったら条約とかからさ」
「何言ってんの駄目に決まってるでしょ」
「なんでロシアが出てくるのだね」
ドイツも結構「げっ」みたいな顔してたけどロシアが即答で拒否してきたのが気に入らない。何故第三者の介入を受けなきゃならんのかね。
「これは私とドイツの話だろう?キミが入る隙は無いよ。
ね、ドイツ。キミんちのヴルストとか私に送ってよ。私もなんか送るよ、花とか好き?」
「ちょっと待って欲しいんだぞ。ロシアの言い分も理解できるぞ?君なんかとドイツが組んだらヨーロッパの均衡が乱れるじゃないか!」
「だからなんなんだい?私達の絆を止めようったってそうはいかないよ」
ぎゅっ、とドイツの腕にしがみつく。同時にアメリカとロシアがなんとも言えない…いや、かなり嫌そうな表情をした。非常に愉快だ。
「…いや、大体お前同盟なんか誰とも組んでいなかっただろ?条約は結んでいるが…。何故いきなり俺なんだ?」
「えぇ、絆に理由がいるのかい?」
ドイツの手にそっと紙をしのばせる。内容は同盟締結したい理由とドイツに対するリターンの詳細。
ぶっちゃけアメリカとロシアがウザいからドイツと、あわよくば枢軸一家と組みたいんだよね。
わざわざ本人の前で「あいつウザいから同盟組もうぜ」なんて言えないから手紙ってこと。
連合も入りたくないし。彼らと同じとこなんて反吐が出るね。
なんとなくドイツも察して来たのかちょっと揺らいでる顔を見せた。
「アメリカとロシアなんかより私の方が優しいし情に厚いよ?ね?」
「随分と失礼だね?僕の方がよっぽど友達思いだけど?」
「そうだぞ。ロシアは置いといて俺が優しくないなんてありえないんだぞ」
もう埒が明かないとドイツは面倒くさそうだったのでちょうどその辺にいたイタリアもナンパする。
ウチの国民は美女が多いと言えば「え!?ベッラ居るの!?家行っていい!?」と目を輝かせてた。
イタリアは簡単に口説き落とせそうだから今はドイツをどうにかできればいいかな。
あとは日本が来れば完璧なんだけど、日本は見当たらない。
巻き込まれる事を予期して先に帰ったのか。
残念。まあ結局は日本んちにも行くんだがね。
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凡夫(プロフ) - しょうゆだれさん» ありがとうございます!ゆるゆると更新していきますので是非とも見ていって下さい! (2月8日 0時) (レス) id: 4785ee1503 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆだれ - あなたの書く小説が大好きです!これからも更新楽しみにしてます! (2月4日 11時) (レス) id: cc28abac62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凡夫 | 作成日時:2024年1月21日 0時