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ドイツと男が火花を散らし始めた辺りで日本が「あの…」と小さく声を出す。
「私と彼は確かに仲睦まじいです。同盟を組んだのも事実ですし…。
ただ、その…なんと言いますか…
は、恥ずかしかったんです…皆さんの前で会話するのが…」
ぽっ、と赤くなる日本を皆が驚いた顔で見た。なんなら男も驚いた。
何故なら、その顔が完全に恋する乙女だったからだ。
「はっ…?お、おい、お前らまさかそういう…?」
「ちげぇよ!?
…………え、違うよな?」
「なんで君が困惑してんの…?」
その場の日本以外全員が全く理解できず狼狽えていた。
男もまさかそんな理由で日本が話しかけてこなかったのかと驚きが隠せずにいる。
というより、日本がそんな感情を抱いていた事に驚いていた。
「以前からお慕い上げていたのに…
やはり気付かれていなかったのですね…」
「ちょちょちょっと待てお前!!なんかやばいこと口走ってんぞ!?大丈夫か!?ロシアんちのウォッカでも飲んだのか!?」
「えぇ〜僕何もしてないけど〜?」
流石のドイツも今度は逆に男を庇うように立ち始める。
思いもよらず公開告白を始める日本に男は静止をかけようとするが全く話を聞かない。
「本当は次貴方がうちへいらした時に話そうと思っていたのに……
沢山プレゼントも用意したんですよ」
「待ってくれ本当に理解できないんだが?何だよプレゼントって。俺同盟締結の祝いに桜を貰うとしか聞いてないぞ」
「言ってませんからね。大丈夫です、私達の仲をもっと深めてくれるものですよ。とても深くね…」
「正気か日本…??」
驚きを通り越して怯え始めた男を宥めるドイツ。一部の人間は何かに気付いたのかニヤニヤし始めた。
「……やっぱり同盟破棄しないか?」
「善処します」
「…大体俺ら普通に遊びに行くぐらいだったろ?」
「貴方がそう思っていらしただけです」
フランスが男の肩にポン、と手を置く。
そして何かを悟った顔で男に告げた。
「何か結構急な展開だけど…まあ…おめでとう。」
「勘弁してくれ…………」
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凡夫(プロフ) - しょうゆだれさん» ありがとうございます!ゆるゆると更新していきますので是非とも見ていって下さい! (2月8日 0時) (レス) id: 4785ee1503 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆだれ - あなたの書く小説が大好きです!これからも更新楽しみにしてます! (2月4日 11時) (レス) id: cc28abac62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凡夫 | 作成日時:2024年1月21日 0時