案外君の事が好き ドイツ ページ33
ドイツ×国男主
「イタリア匿ってくれ」
「えっなに?」
突然走り込んで来てイタリアのいた机の下に入る男。
他にも人は居るのに何故俺のとこに、とイタリアは思ったが直後にドイツが走って来た事でその考えは一旦消えた。
「…イタリア、奴を見てないか」
イタリアは何となく状況を理解し男の言う通り匿う。
「いや?俺はみてないよ」
「…本当か?」
しかしイタリアの嘘などドイツには手に取るように分かる。イタリアがどうしようか悩んでいると日本の加勢が入った。
「彼なら確か向こうの方で見ましたよ。凄く慌てた様子でした」
「…日本が言うならそうだろうな。感謝する」
普段の日本の態度が功を奏してドイツは立ち去った。それを確認した男は机の下から這い出る。
「助かった。サンキュ日本」
「貸しですからね。今度私に石油でも送ってください」
「要求エグ」
男とドイツの攻防はよく起こっている。彼らは形上の恋人なのだ。
何故「形上」なのかと言うと、そこに彼らの意思が無く国家の利益の為そうなっているだけだから。
はじめの頃はドイツも拒否したり悩んだりしていたが男が普通に接して来たので特に何も言わなくなった。
然し途中から彼は女遊びにうつつを抜かす様になった。
いや、もとから女遊びは激しかったのだが形上とはいえ恋人が出来た為に暫くしていなかったのだ。
ドイツもそれを咎めるつもりはなかった。最初は。
だがいくら何でも「自分の恋人」の名を冠した相手が浮気三昧だったら気分も悪いだろう。
自分のものが他にチョロチョロ手を出しているのが気に入らなかったのだ。
ドイツは「仮にもお前は恋人なんだから女遊びを辞めろ」という旨の話を何度もしているが、男は「俺はドイツが本命で他は遊びだから〜」等と抜かして全くやめない。
いつしか男の浮気が発覚するとドイツが彼を追い回して説教、関係を絶たせるまでがルーティーンとなっていた。
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凡夫(プロフ) - しょうゆだれさん» ありがとうございます!ゆるゆると更新していきますので是非とも見ていって下さい! (2月8日 0時) (レス) id: 4785ee1503 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆだれ - あなたの書く小説が大好きです!これからも更新楽しみにしてます! (2月4日 11時) (レス) id: cc28abac62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凡夫 | 作成日時:2024年1月21日 0時