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「なっ、…イギリス、酔ってんのか?落ち着いて水でも飲んだ方が良いぞ…。
そんな事言ってたらフランスに笑われる」



「またフランスか」



男の退路を断つように前に立つイギリス。
男はまだ、イギリスが酔った勢いに思いもしないことを口にしていると思っていた。



「イギリス、酔ってんなら酔ってるで良いから戻れよ。聞かなかった事にするから」



「俺は酔ってねぇよ。お前が好きだって、そう言ってるだろ」



男は状況をやっと理解し、そしてショートした。
何せ、ずっと恋した相手が自分に振り返ったのだ。



いつも迷惑そうに、そして眉を下げて心配そうに自分からの贈り物を受け取る彼が。



「…いつもみたいに好きって言えよ」



男はそれどころではなかった。昔に一目惚れしてから慕い続けたのだ。
例えこれが嘘であっても男は死んでしまうぐらい嬉しかった。



だから、自分の真っ赤になった顔を見せる訳には行かなかったのだ。
いざ相手が好意を示すと、どうしたらいいか分からなかった。



「いや……なんで……」



いつもの彼が、本当に自分を好いていたのか。だとしたらいつから、どうして、なぜ今まで自分に反応しなかったのか。
そんな複雑な質問を、今の彼はする事が出来なかった。



「………照れてんのか」



ふい、と自分の視界にイギリスが入る。


…男の視界にイギリスが入ったのではない。
イギリスの視界に、ようやく男が映ったのだ。



「押しに弱いのな、お前」



自分が映ったイギリスの瞳を見て、男はただ立ち尽くしていた。

そんな男を見たイギリスはそっと唇を寄せる。



度重なる驚きと羞恥にどうにかなりそうだったが、何とか自分の力だけで立つことはできた。



「…で、どうなんだよ」



イギリスの問いかけに、男はやっと意識を持ち直した。
何故か異様に乾いた喉で、細く、小さい声で呟く。



「………好き」

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凡夫(プロフ) - しょうゆだれさん» ありがとうございます!ゆるゆると更新していきますので是非とも見ていって下さい! (2月8日 0時) (レス) id: 4785ee1503 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆだれ - あなたの書く小説が大好きです!これからも更新楽しみにしてます! (2月4日 11時) (レス) id: cc28abac62 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凡夫 | 作成日時:2024年1月21日 0時

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