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「いやぁ、ドイツ怖かったねぇ。いつもより怒ってた気がする」
「ヴェ、流石に遅刻しすぎたかなぁ。ちょっと申し訳無いかも…」
「じゃあ次から俺イタリアの事置いていっていい?」
「それは駄目!!!」
遅刻魔二人は仲良く並んで会議室を後にする。
遅刻してきたくせに直ぐ帰っていったのでドイツは頭を抱えていた。
だが、二人は別に毎回直帰する訳ではない。寧ろ残って駄弁る事のほうが多いだろう。
日本やフランスはお喋りの輪によく巻き込まれる。
日本は人柄が良いのと受け身な為、フランスは聞き上手な為に彼らのお喋り相手にはうってつけなのだ。
ではなぜ彼らが直帰したのかと言うと、イタリアの家で遊ぶ約束をしていただけの話である。
二人は昔から仲睦まじく、よく互いの家を訪問し合っていた。最近はイタリアが頻繁に寝坊するのでイタリア家を一方的に訪問するのが常になっていった。
男が遅刻魔になった理由はそこにある。イタリアが毎度毎度男を引き止める為、男は間に合う時間に出る事が出来るのにイタリアの事を律儀に待つのだ。
ここまで聞くとイタリアばかりが悪い様に聞こえるがそんな事はない。
もう一人の男もかなりの曲者だ。
男は兎に角常識が欠如している。イタリアが常識人かと言えばそうとは言えないが、それよりももっと酷い。
世界で戦いが発生した時、そこに仲の良い知り合いが居ると途端に参戦しに行ったりする。彼はそこまで戦に強い国では無いのだがとにかく特攻しに行く。
なので彼が参戦している事が確認されると即座に枢連による保護が入る。
彼は一度やるとなるととことんやるので、軍事費を跳ね上げて破産しかけるのだ。
また、妙に技術力だけはある為急に兵器製造を始めたりもする。
ある時彼の監視役からの参戦報告が遅れたが故に、強力な兵器を開発する事に成功してしまい大惨事を招きかけた事もある。
この事件以降彼は新たな兵器開発をする、またはそれを輸出する場合は一度主要国を通さないと不可能になった。(イタリアは属していないため新兵器の輸入は不可能)
表向きではすでに処理された事になっているが、現在もその兵器は処理しきれず彼の中に眠っている。
処理出来ていない事を知っているのはイタリアと、その兄のみである。
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凡夫(プロフ) - しょうゆだれさん» ありがとうございます!ゆるゆると更新していきますので是非とも見ていって下さい! (2月8日 0時) (レス) id: 4785ee1503 (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆだれ - あなたの書く小説が大好きです!これからも更新楽しみにしてます! (2月4日 11時) (レス) id: cc28abac62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凡夫 | 作成日時:2024年1月21日 0時