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「(……笑った)」
知らない人からしたらそんな驚くことじゃないと言われるかもしれないけど、同じ中学の人なら絶対わかってくれると思う。それくらい、彼は笑わない人だった。
それなのに、それなのに、
何ヶ月も前からこの日のためにお菓子作りの練習をして、震える声を絞り出してチョコを渡した私には表情をピクリとも動かしてくれなかった。
いつもより少し遅れたあなたに怒ったあの子はあなたからのお詫びのジュースと零れ落ちるような笑顔を貰った。
あぁ、
あぁ、いいなぁ、だってあの子は可愛いから、
「(私も…垢抜け頑張ったんだけどな)」
私が彼は甘いものが苦手だということを知ったのは、卒業したあとだった。
「伏黒君、分かりやすすぎ。その子のこと、好きすぎ」
「な、…んの話だ」
「ほら、ちょっとは隠してよね。伏黒君はかっこいいんだから、伏黒君のこと好きだった女の子は、クラスにも他のクラスにも沢山いたんだから」
伏黒君はその中の誰にも興味なんてなかったんだろうけど。私も含めて。
「はぁーあ、私、クラスじゃ結構人気あったんだよ」
「あ、そう」
「あ、そう。って!分かりやすすぎって今言ったばっかりなのに」
「…」
明らかに、「なんだコイツ」という顔をしている彼に、言わなきゃよかったと少し後悔した。
でももう、嫌われたかもしれないなら言わないより言ったほうがマシだ。
「ごめんね、好き勝手言って。私東京に住む訳じゃないし、多分成人式まで会うこともないから許して。伏黒君が成人式来るならだけど」
連絡先も、「スマホ持ってない」とか言われて断られたら立ち直れないから聞かないし。
「さ、時間とってごめんね。写真、ありがとう。看板娘ちゃんと友達が待ってるよ」
「…あぁ」
"看板娘"というあだ名がやっぱり気に入らないのか、伏黒君はまた少し眉間に皺を寄せた。
でもまさか、二人が同じ高校に通ってるなんて思わなかったな。
伏黒君がどこの高校に進学するのか、当時私は色んな人に尋ねて回った。ストーカーみたいだけど、自分から進路を話すような人じゃないからそれしか知る方法は無かった。
どうしても知りたかった。
でも結局、伏黒君と同じクラスの男子がチラッと見えたという彼の進路先のプリントに書かれていた高校は──私立の宗教系学校。
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Uo(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます❕イラストを載せるのは緊張するので、そう言っていただけると嬉しいです😖 (6月5日 1時) (
レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 絵うっっま！！！お話の方もサクサク行かせてもらってます！ (2022年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 鈴さん» こちらのミスです、すみません😖修正したので、見られるようになったと思います…! (2022年12月20日 15時) (レス) id: 37eb27a647 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - すみません、夢主ちゃんの画像が見れないのですが…… (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - アオちゃんさん» コメントありがとうございます❕そんなにお褒めの言葉を頂けるなんて、感激です…!!😖ご期待に応えられるよう頑張ります! (2022年10月3日 23時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま | 作成日時：2022年9月13日 1時
