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「奇遇〜」とまるで偶然街中で中学の同級生と再開したみたいな反応をする虎杖。
その通りなのだが。
『(よくやった虎杖ーー!!!!)』と叫び出したいのを堪えて、ぐぅ、と胸を押さえながら恵の方に倒れ込む。
思いがけない満点の回答に10点満点のプラカードを出す三人に完全にハテナを浮かべる虎杖。
虎杖を見つめながら涙を零さないように堪える優子ちゃんに、なんだかこっちが泣きそうになってしまった。
彼女がどうして虎杖に恋心を抱くようになったのかは分からないけど、きっと何か彼に助けられたに違いない。
虎杖にそのつもりがなくとも、その何気ない言動に心を奪われたに違いない。
優子ちゃんがどんな思いで中学時代を過ごし、最期の卒業式に写真を頼んだかと思うと切なくて切なくて、とりあえず恵の袖で鼻水をかもうとしたらしっかりゲンコツを食らった。
駅まで彼女を四人で送る途中も、本人よりもズビズビと鼻を啜るAに伏黒がポケットティッシュを手渡して、困惑する虎杖に呆れる野薔薇という何とも意味わからない状況に。
そういえば虎杖スマホ持ち始めたの高校からだって言ってたから、中学の友達の連絡先なんて一人も持ってないんじゃないか。
虎杖写真は割とよく撮ってるけどインスタとかはやってないっぽいし…
そんなことを考えているとあっという間に駅についてしまって、ホームに立つ優子ちゃんに、虎杖はいつも通り屈託なく笑った。
「またな」
ここで「じゃあな」でも「バイバイ」でもなく、「またな」を選べる彼はやっぱりイケメンなんだと思う。
選んだつもりはないのかもしれないけど、だとしたら天性の才能だ。きっとそうやって人を惹きつけることができる人なのだ。
「本当にいいのか？せめて連絡先だけでも──A、ティッシュ」
「私とAとは交換したし大丈夫でしょ。それより私ようやく自分の気持ちに気づいたわ」
「あ？」
何とも呑気に「映画いこー」と誘ってくる虎杖に『行くー』と鼻声で答えるA。
内心「(行くのかよ)」と思いながらティッシュをポケットにしまっていた伏黒が顔を上げると、ビシッと親指で虎杖を指しながら眉を吊り上げた野薔薇。
「私が彼氏を作るより先に虎杖に彼女ができるのがなんかムカつく。私の後ろを歩けよ」
「あっそ」
✳︎
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Uo(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます❕イラストを載せるのは緊張するので、そう言っていただけると嬉しいです😖 (6月5日 1時) (
レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 絵うっっま！！！お話の方もサクサク行かせてもらってます！ (2022年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 鈴さん» こちらのミスです、すみません😖修正したので、見られるようになったと思います…! (2022年12月20日 15時) (レス) id: 37eb27a647 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - すみません、夢主ちゃんの画像が見れないのですが…… (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - アオちゃんさん» コメントありがとうございます❕そんなにお褒めの言葉を頂けるなんて、感激です…!!😖ご期待に応えられるよう頑張ります! (2022年10月3日 23時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま | 作成日時：2022年9月13日 1時
