8話 ページ8
＊
隠れ穴を出発して、向かう先は"
移動キーは触っているものを決まった場所に移動させるもののことで、穴の空いたバケツとか、空気の抜けたサッカーボールとか……そういう、万が一にもマグルが拾ったりしないガラクタだ。
「ここだ、アーサー!息子や、こっちだ。見つけたぞ!」
「エイモス!」
おじさんと挨拶をした人は、左手に古いブーツをぶら下げていた。
その隣にいるハンサムな青年。見覚えがある、去年クィディッチの試合で対戦したシーカー──。
『ハッフルパフのセドリック・ディゴリー!!』
Aがハリーの肩から顔を覗かせて言った。
「僕を知ってるのかい？」
『もちろん!知らなかった？あなた有名人だよ』
あたかも随分前から知ってるように言ったけど、Aが彼を知ったのは去年のクィディッチの試合からだ。
「君はAだよね。君こそハリーに次ぐホグワーツの有名人だよ。知ってたかい？」
『知ってた？』
「僕に聞くなよ……」
ロンにちょっかいを出すAを見て、セドリックが軽く笑った。
「君は僕が聞いてた噂よりずっと面白いな」
『ええ、そうかな？ロン、どう思う？』
「あぁ、まあ──って、だから僕に聞くなって!!」
ロン、渾身のノリツッコミ。
「そろそろ時間だ。移動キーに触っていればいい。それだけだよ。指一本でいい──」
それを合図に、移動キーであるオンボロのブーツを取り囲む。
大人2人を含めた10人が掲げられた古くて汚いブーツに掴まって何かを待っている姿は、側から見たら相当奇妙だろう。
おじさんが3秒数えると、突然引っ張られるような感じがして地面から足が離れる。
そのまま磁石のように引っ張られながら前進して──……
倒れ込むように到着した場所は、霧深い荒地のような場所だった。
＊
セドリックたちと別れてテントに向かうと、おじさんはハリーに手伝ってもらいながらマグルのロバーツさんにお金を払って、テントを張り始めた。
出来上がったテントはどう見ても2人分だったけど、中に入ってみると全員が余裕で入れる広さの部屋になっていた。
「魔法ってすごい……」
「ねえ、マグルがくれた地図に水道の印があるよ」
ハリーはこの光景に軽く感動していたのに、後から入ってきたロンは慣れていて特に何とも思わないようだ。
「よし。それじゃロン、お前はハリーたちと4人で水を汲みに行ってくれ。それから他の者は薪を集めに行こう」
張り切っているおじさんに、ロンが目を丸くして片眉を上げた。
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とま(プロフ) - 平野澪さん» コメントありがとうございます❕気長にお付き合いいただけると嬉しいです…!! (2022年7月8日 1時) (
レス) id: d352a8403d (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - 面白かった！！！！ (2022年7月7日 19時) (レス) @page50 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます❕嬉しいです…!!頑張ります🔥 (2022年6月3日 1時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これすっごく面白いです！！ 続き楽しみにしてます！ (2022年6月1日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - to_mi_ta_20さん» コメントありがとうございます!!すごく嬉しいです…!!更新が本当に遅いですが、最後まで完結させるつもりなのでお付き合い頂けると嬉しいです❕ (2022年5月23日 22時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年5月6日 15時
