7話 ページ7
その後の夕食は人数が多いから庭で食べることになって、庭小人を追いかけるクルックシャンクスやセトナクトを眺めながら各々がお喋りに興じた。
「それで──シリウスから、近頃便りはあったのかい？」
「うん」
ハリーとロンがこっそりと会話して、Aとハーマイオニーが聞き耳を立てる。
「二回あった。元気みたいだよ。僕、一昨日手紙を書いた。ここにいる間に返事が来るかもしれない」
その後ハリーは何か言いかけて、口をつぐんだ。
思い悩んだような表情にAが何か聞こうとすると、おばさんの声に遮られた。
「もうこんな時間、みんなもう寝なくちゃ。全員よ。ワールドカップに行くのに、夜明け前に起きるんですからね!」
＊
「ハリー、出かける時間ですよ」
ウィーズリーおばさんに揺り動かされて目を覚ました。
手探りでメガネを探して起き上がると、明け方で窓の外はまだ暗い。
眠さでぐだぐだと着替えてからロンと双子とキッチンに降りていくと、気づいたおじさんが両手を広げて服がよく見えるようにした。
「どうかね？──マグルらしく見えるかね、ハリー？」
おじさんはゴルフ用のセーターのようなものとよれよれのジーンズという出で立ちで、ジーンズを革のベルトで吊り上げている。
おじさんはマグル好きだから、マグルに紛れる服装を着ることも嬉しいのだろう。
魔法使いは基本的にローブばかり着ているし。
「うん、とってもいいですよ」
ハリーが微笑んだ。
朝食のオートミールを食べながらたわいない会話をしていると、廊下から足音がしてハーマイオニーたちがキッチンに入ってきた。
「どうしてこんなに早起きしなきゃいけないの？」
「結構歩かなくちゃならないんだよ。マグルの注意を引かないようにしながらね」
眠い目を擦りながらテーブルについたジニーとハーマイオニーに反して、Aの足取りは軽い。
テーブルに着く前に、服を見せるようにクルクルと回って見せた。
『ハリー、どう？マグルらしく見える？』
デジャヴだ。
Aはいつもの長いローブや装飾の豪華なワンピースじゃなくて、可愛い色合いのニットに淡い色のジーンズを履いている。
いつものローブもワンピースも、カジュアルなジーンズも、ハリーから見たらどんな格好だって文句なしの可愛さだ。
「うん、素敵だよ」
可愛い。僕のタイプど真ん中ストライク。君が銀河系で一番素敵。
その全ての気持ちを込めて、ハリーはもう一度微笑んだ。
＊
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とま(プロフ) - 平野澪さん» コメントありがとうございます❕気長にお付き合いいただけると嬉しいです…!! (2022年7月8日 1時) (
レス) id: d352a8403d (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - 面白かった！！！！ (2022年7月7日 19時) (レス) @page50 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます❕嬉しいです…!!頑張ります🔥 (2022年6月3日 1時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これすっごく面白いです！！ 続き楽しみにしてます！ (2022年6月1日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - to_mi_ta_20さん» コメントありがとうございます!!すごく嬉しいです…!!更新が本当に遅いですが、最後まで完結させるつもりなのでお付き合い頂けると嬉しいです❕ (2022年5月23日 22時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年5月6日 15時
