33話 ページ33
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コンパートメントに戻った四人の話題は、勿論みんなが教えてくれない何かのことでもちきりだった。
午後には途中ワゴンがやって来て、ホグワーツまでの長い道のりの為にハリーはみんなで分けるように大鍋ケーキを一山買った。
大鍋ケーキを食べながら、Aはポケットからハンカチを飛び出して三人の引っかき傷を優しく押さえた。
『治してあげるね、私、医療呪文が一番得意なの──
Aが順番に三人に呪文を唱えると、三人の傷はあっという間にまっさらに治った。
『どう？もう平気？』
「うわあ、君本当に呪文は何でもできるんだ……!」
「A、ありがとう!もうすっかり治ったよ」
「まあ、ほんとに!Aすごいわ、!!医療呪文ってとっても難しいのよ」
ふふん、とAは得意顔だ。
なんだかんだ本を読んだり勉強が嫌いじゃないAとハーマイオニーが呪文の話で盛り上がっている元に、久しぶりの同級生が顔を見せた。
シェーマス、ディーン、そしてネビル。
「あ、あ──A……!調子はどう？げ、元気にしてたかい？」
顔を赤くして挙動不審なのはシェーマス。見ての通り、Aに現在進行形で恋している。
『シェーマス!うん。元気いっぱい!あなたはどう？』
「僕も元気さ!!そっ……それにしても雨が強いな!ここまで来る間に濡れなかったかい？僕は濡れずにここに来るのに鞄を使ったせいで、鞄が濡れちゃったんだ」
キョドっているせいなのか、声が大きい。
「なんの話だ……」とロンとディーンが呆れ顔で見つめるが、Aはにっこりと笑って見せた。
『そう、鞄が……それは残念だったね。でも元気そうで嬉しいわ!元気が一番だもんね!』
突っ立ったままプシューと空気が抜けて真っ赤な顔のシェーマスをディーンがコンパートメントに引っ張って、久しぶりに集まった同級生たちはそれぞれに話し始めた。
30分もすると、延々続くクィディッチの話に飽きたハーマイオニーは呪文の教科書を広げたが、他の、特にロンやシェーマスの熱は収まらない。
しばらくみんなの話を羨ましそうに聞いていたネビルが口を開いた。
「僕、行けなかったんだ……ばあちゃんが行きたくなくて、切符を買おうとしなかったし。でも、すごかったみたいだね」
「そうさ!それに、僕たちクラムをすぐ側で見たんだぞ、貴賓席だったんだ──」
「君の人生最初で最後のな、ウィーズリー」
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とま(プロフ) - 平野澪さん» コメントありがとうございます❕気長にお付き合いいただけると嬉しいです…!! (2022年7月8日 1時) (
レス) id: d352a8403d (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - 面白かった！！！！ (2022年7月7日 19時) (レス) @page50 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます❕嬉しいです…!!頑張ります🔥 (2022年6月3日 1時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これすっごく面白いです！！ 続き楽しみにしてます！ (2022年6月1日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - to_mi_ta_20さん» コメントありがとうございます!!すごく嬉しいです…!!更新が本当に遅いですが、最後まで完結させるつもりなのでお付き合い頂けると嬉しいです❕ (2022年5月23日 22時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年5月6日 15時
