23話 ページ23
＊
ほんの少し寝ただけで、ハリーたちはおじさんに起こされた。
眠気でぼやける視界を擦って眼鏡をかけると、フラフラと立ち上がったAがコーヒーをひっくり返しそうになっていて一気に眠気が覚めた。
キャンプ場を出て移動キーに向かうと、魔法使いたちが移動キーを取り囲んでいた。昨晩あんなことがあったから、一刻も早くキャンプ場を離れたいのだ。
おじさんが移動キーの番人と話をつけ、隠れ穴に帰ってきたのは太陽が完全に登りきる前だった。
「ああ!よかった、ほんとによかった……!!」
家に着くなり、青い顔を引き攣らせたモリーおばさんがスリッパのまま飛び出してきて、おじさんを抱きしめた。
「アーサー、心配したわ──ほんとに、心配したわ──みんな生きててくれた……あぁ、お前たち──」
おばさんは真っ赤な目でグルリと子供たちを見回した後、フレッドとジョージを掴んで思いっきりきつく抱きしめた。
あまりの勢いに、フレッドとジョージがおばさんの腕の中で正面衝突。
「「イテッ!!」」
「家を出る時お前たちにガミガミ言って……!母さんがお前たちに言った最後の言葉が"O・W・L試験の点数が低かった"だなんて、一体どうしたらいいんだろうって、そればっかり考えてたわ……」
痛みで喚く双子とおばさんの指が双子の兄弟に食い込んでいるのを見ながら、Aとハリーは目を見合わせて笑った。
やっとのことで朝食を食べながら、新聞を読んでいたおじさんはまた慌ただしく家を出ていった。
キャンプ場のことで役所が荒れているようだ。
「ウィーズリーおばさん」
タイミングがよくないとは思ったが、ハリーには聞きたいことがあった。
「ヘドウィグが僕宛ての手紙を持って来ませんでしたか？」
「ヘドウィグですって？いいえ……来ませんよ。郵便は全然来ていませんよ」
「そうですか……それじゃ、ロン、君の部屋に荷物を置きに行ってもいいかな？」
ハリーは三人に意味ありげに目配せした。
「ウン、僕も行くよ。ハーマイオニー、君は？」
「えぇ」
いち早くその目配せに気づいたロンが素早く応じて、ハーマイオニーにも促す。
残すは──。
「……A、あなたもよ」
朝食に夢中な彼女、Aだ。
『え？あ──うん、私も!おば様、ご馳走様でした!』
朝食を頬張っていたAに、中断させてごめんね、と心の中で謝りながらハリーは屋根裏部屋へ向かった。
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とま(プロフ) - 平野澪さん» コメントありがとうございます❕気長にお付き合いいただけると嬉しいです…!! (2022年7月8日 1時) (
レス) id: d352a8403d (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - 面白かった！！！！ (2022年7月7日 19時) (レス) @page50 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます❕嬉しいです…!!頑張ります🔥 (2022年6月3日 1時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これすっごく面白いです！！ 続き楽しみにしてます！ (2022年6月1日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - to_mi_ta_20さん» コメントありがとうございます!!すごく嬉しいです…!!更新が本当に遅いですが、最後まで完結させるつもりなのでお付き合い頂けると嬉しいです❕ (2022年5月23日 22時) (レス) id: 168ae22990 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年5月6日 15時
