Prolog ページ1
『ねえ、ねえ、知ってた？わたしって将来、黒髪黒目のストレートヘアーと結婚しなくちゃいけないんだって』
「…は？」
『困っちゃうよね。私のタイプ、リヴァー・フェニックスなのに』
なんて呑気に言いながら、少女はしゃがみ込んでいる。
なんでもない日。
そう、本当に何でもないいつも通りのある日に少女から発せられた言葉は、まるで爆弾のように頭の中でドカンと爆ぜた。
「…なんでだよ、っていうかなんだ、いきなり」
『んー。うん？』
爆弾を投下させた本人は、たった今もろに被爆した少年のことなど全く知らんぷりで、
今やせっせと食事を巣に運ぶ蟻の行列を眺めだしていた。
コイツがマイペースなのは、別に今に始まったことじゃない。
『みて!!とったどー!!ふはは、私の勝ちだね。アリさん』
ほら見ろ。もう蟻をつまんで見せつけてきやがった。
『ねぇみて!みんな、わたしに恐れをなしてる』
「(自慢げにすることじゃねぇ…)」
蟻の帝国の支配者となった少女が大いに満足そうに笑う声は、見渡す限り緑だらけの辺りに愉快に響いた。
色素がすっかり抜けた白い髪色、日焼けを知らない肌、光を集めてキラキラ光る瞳。
これで蟻をつまんでさえいなければ、まるで天使のように見えただろうに。
「(まぁ…そんなこと絶対言ってやらねぇけど)」
友達ができないと嘆く前に、まずはその倫理観をどうにかしろ。
蟻には毒素を持ってる奴もいて、つまむとそれが出てきて臭いし、人間の皮膚には有害なんだよ。
倫理観だけじゃなく衛生観念もどうにかしろ。
"『わたしって将来、黒髪黒目のストレートヘアーと結婚しなくちゃいけないんだって』"
「…ったく、」
無意識にツンツンと手強い自分の癖毛を撫で付けていることに気づいて、慌てて頭から手を離す。
「(別に、俺は直毛な方だ。癖毛なだけで…いや、っていうかそんなことどうでも──)」
つか癖毛で直毛ってなんだよ、矛盾もいいとこだ。馬鹿か俺は？
悶々とした頭の中を整理しようとなんとなく視線を前に向ければ、こっちを見てニッコリと笑うソイツ。
「…」
『？』
行き場をなくした少年の片手は、少女の腕を掴んで蟻をヤケクソに振り落とさせていた。
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歌詞 - 特急が取り込んでいたのか (3月22日 17時) (
レス) @page32 id: 2b3270be69 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - るるさん» コメントありがとうございます❕かわいい性格に書けていたならとても嬉しいです😖スタンドバイミー、いつ見ても名作ですよね…!! (6月5日 1時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
るる - まって、、夢主かわいい💕 てか、スタンドバイミー最高ですよね！リバーフェニックス私も好きー！クリスは性格もイケメンだし、、、。 (2023年5月5日 0時) (レス) @page3 id: 7b5dad0b18 (このIDを非表示/違反報告)
とま(プロフ) - †NANA†さん» 詳しく教えて下さり本当にありがとうございます…!!誤字が多くて申し訳ないです😞 (2022年8月14日 20時) (レス) id: f3920fcf38 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ32と33で、「特級」が「特急」になっています。 (2022年8月13日 16時) (レス) @page35 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま x他1人 | 作成日時：2022年5月17日 0時
