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事件[4] ページ33

動く舞台での中盤いきなり斜め左の方向から襟を引っ張られた
ラウ「わっ!」

え?何?とびっくりした瞬間

キャアアアア!!!!!

観客の悲鳴が木霊した。
ライトが僕たちを照らした瞬間だったため神楽くんの脇腹から血が垂れているのがはっきりと見えた。

カランッ…
ナイフが下に落ちる。
ナイフは神楽の血で赤くなっているようだ。

阿部「燈治!?」

状況が理解出来ず固まっていると、あべちゃんの叫ぶ声が聞こえた。
聞こえるのは、観客のざわめきと音楽。音楽もじきに止まった。


会場封鎖しろ!
救護こい!救急車!

台車の近くにいた会場スタッフが、トランシーバーに声を飛ばす。


こちらの状況が分からない遠くの観客がざわめき始める。

『…ラウ、怪我ない?』

ラウ「僕は、ない、けど…神楽くんが!」

僕を庇って神楽くんが刺された

脇腹から血が垂れる
阿部「やばい!止血!」

阿部ちゃんは着ていたライブ衣装を脱ぎ、傷口を塞ごうとする。
『衣装…』

阿部「緊急事態!気にしないの!」


救護のスタッフが駆けつける
何か、神楽くんとやり取りをしているのが見える。

…僕のせいで、神楽くんが刺された
…僕がいたからだ

嫌悪に陥り周囲の音が全く聞こえなくなる。
膝に力が入らなくなり地面にへたり込む。

僕の口から変な音が聞こえた
「…カヒュッ」

…あれ、息ってどうやるんだっけ

焦れば焦るほど息の仕方が分からなくなる。
阿部ちゃんが僕に何か声をかけている。

…何を言っているの?

何も聞こえない。


すると不思議なほどに神楽くんの声が聞こえた。
『ラウ、俺を見ろ』

聞こえるや否や、頭を固定され、強制的に神楽くんと向き合う状態になる

色素の薄い、ハスキー犬のような青い瞳とかち合う。

『…吸って、そうそう。吐いて…吸って、吐いて…』

落ち着いた低い声で言葉が紡ぎだされる。
その指示に沿って呼吸をする。


ラウ「ッハァ…ハァ…」

周りのざわめきが戻ってくる。


『戻ってきたね。偉い』
そういい、頭を撫でられる


阿部「燈治、あんま喋るな」
そう阿部ちゃんに神楽くんが注意される

『はーい』


ラウ「(ボロボロ…)」
色んなことにいっぱいいっぱいで目から大粒の涙が溢れる

無言で頭を撫で続けてくれた


「救急車来ました!」

『阿部ちゃん、あと任した』

阿部「了解…ほら泣かないの!燈さん心配するでしょ?」


『じゃ、任せた』
最後に肩を軽く叩かれた。
それだけで安心感がものすごくある。

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なお - リクエストにぜひ答えてもらいませんか?king &princeとなにわ男子をそれぞれ書いてもらいませんか? (2023年2月11日 13時) (レス) @page25 id: 4ae691f2c2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶有希(プロフ) - 最高です!ありがとうございます! (2023年1月9日 13時) (レス) @page11 id: 5498c7718c (このIDを非表示/違反報告)
琉衣(プロフ) - コンバンハ!初めまして読ませて頂きました!ハマりそです! (2023年1月8日 20時) (レス) @page11 id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年1月7日 15時

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