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沖矢昴さんに質問攻めされています。
そして、分かったことがある。
私、この人苦手だ。
初対面なのに家族のこと聞いてくるし、私のことを知ろうとしている。
私なんかに関わっても後悔するだけなのに。
たぶん、私の第一印象のせいなんだろうけど。
笑顔を忘れない会話。
そんなことをすれば、周りの人は関わろうとしてくるって分かっていても、両親たちの言葉のおかげでせずにはいられない。
《他人に迷惑はかけちゃダメ》
結局近づいてくれば、嫌われるように振舞って、今後関わってこないように対応している。
最初から突き放せれば問題ないんだろうな。
昴「…さん…速瀬さん」
「ご、ごめんなさい！ちょっと考え事してて…」
沖矢昴さんに呼ばれる声を聞いてハッとする。
いけない。考えすぎちゃダメだ。
この人はただの同居人。同じ居候ってだけで、いつものように避ければいいだけ。
あー！なにやってんだろ。しっかりしなきゃ！
昴「大丈夫ですか？今日は休まれます？」
「そうですね。そうさせていただきます」
沖矢昴さんに連れられ部屋を案内される。
あろう事か隣の部屋へと案内されそうになったので、異性だからという理由で離れた部屋にしてもらった。
昴「あ、そうです。僕のことは昴と呼んでください。速瀬さん、こちらに来て1度も僕の名前呼んでくれてませんよね？」
「わかりました…昴さん。私はAでいいですよ」
昴「そうですか。では、Aまた明日お話しましょう。おやすみなさい」
「おやすみなさい」
そう言って沖矢昴さん…いや、昴さんは出ていった。
私はとりあえずベッドへダイブ。
なんだこの緊張感は。
明日も質問攻めかぁ…。
どうやって私に関わらないようにすればいいか考えなきゃな。
もう、家を飛び出すこともできなくなっちゃったわけだし。
性格みてから居候するの決めるべきだった。
「はぁ。まさかこんな展開になっちゃうとは…。こちらの世界は慎重に生きなきゃなぁ。」
そう呟きながら、大変な一日を終えた私は眠りについた。
盗聴されてるなんて全く考えずに。
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作者名：コンパネ | 作成日時：2020年5月26日 1時
