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ハンカチ返しにきたぞ ページ10

ある日のことだった。

登校した朝から
どこか胸につっかえるシコリのようなものを感じていた。

これを違和感というのだろう。


今なら思う。

この違和感の原因を
突き止めようとしなかったことが

私の大罪だと…


________________

_________


ゴリュッと鈍い音がする。

骨と皮膚が激しく擦れ合う音が
なんども閑散とした公園の中で響いた。

煌びやかといえるチラチラとした
光を太陽光を浴びて光る金髪はすっかり砂で霞んでしまった。

ところどころ砂利や砂に擦れた皮膚から
血が滲む。

口の中には温かな鉄の味と砂の味が混ざり合い気持ち悪くて吐きそうになった。


「なぁ、人の好きな人フるってどんな気分なの?優益感とか感じるの?」


それを言うなら優越感だろ…


「おい、なんか言えよ!!」

ガシッ


突然、殴ろうと手を振り上げた
男子生徒の手を掴んだ女子生徒がいた。

「やめなよ。見っとも無いよ。」

次の瞬間、
女子生徒はそのまま突き飛ばされ

女子生徒への怒りを
そのまま金髪の男子生徒に向かって
振るおうと男子生徒は金髪の男子生徒に

馬乗りになった。

_______


ある日の放課後のこと。

突然教室に霊幻先輩がやってきた。

あれ?どうして先輩が?


教室でいつものように勉強していた私は
椅子から腰を浮かさず
先輩の様子を見ていた。

するとこちらに近づいてくる。

そのまま霊幻先輩は私の目の前に立ち
先輩の肩にかかっている鞄のチャックに手をかけた。


「どうかされました?」

「ん、あぁ。この前ハンカチ借りただろ。」

「あぁ、わざわざすみません。ありがとうございます。」


先輩はすっと無印の茶色い紙袋を
鞄の中から取り出し私に差し出した。


こういうところ随分丁寧で律儀だなぁ


「ところでさ、お前いじめられてるの?」

「はい?」



誰もいない二人きりの教室で
先輩はにこにことした例の顔から
訝しむような表情になった。


「どこでそんな話。」

「聞いたんだよ。同じクラスだから。」

「あっ、そうか。」


不覚。
先輩に迷惑はかけないつもりだったのに
そりゃ、もしかしたら…ってなるよね。


「いえ、大丈夫です。対したことないので。」


すると突然先輩は私と距離を詰め
怒ったような顔をして私の顔を覗き込んだ。

気まずい関係→←内緒話



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Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月2日 23時) (レス) id: 410f0c8008 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます (2017年8月9日 11時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
99(プロフ) - コメントをありがとうございます。読者様がそのように思ってくださっていることを知ってこの小説に定期的に取り組もうと再度思いましたので、明日投稿しますので宜しければ見てください。 (2017年8月9日 0時) (レス) id: 996208e53c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続きが凄く気になります (2017年8月9日 0時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:99 | 作成日時:2017年5月11日 16時

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