金髪の先輩 ページ3
Aは彼がいる教室の位置から二つ上の先輩らしいということを知った。
次の日。つい気になったAは
移動教室や昼休みなど、
他学年との接点が生じるたびに金髪の先輩を探した。
どうやらこの学校では虐めがあって
その原因は随分稚拙でくだらない理由であるということ。
そしてその青年は騒ぎを起こさないように
テスト用紙を粉々にちぎり捨て
今も孤独であるのだろうということを
Aは容易に想像していた。
いや、きっと誰だってこう想像するだろう。
けど、一体どこにいるの？
何とか助けたい思いはあったけれど
金髪の先輩を見つけることが叶わずにいた。
そのまま授業を受け時間は流れ続けて
放課後に至る。
全く見つけられない先輩の姿にAは一人
自分の机の上で頬杖をついていた。
全然見つけられない。
けど、見つけたところでどうするんだろ。
特に理由が見つからない。
別に虐められてるって決まったわけでもないし。
ひょっとして余計なお世話ってやつ？
そう考えに耽っている時だった。
ふと廊下の方に視線を向けると
ガラス越しに金髪の青年が歩いていくのが見える。
金髪の先輩！！！
ガタンと激しく音をたてて机から立ち上がった。
そのまま椅子は後ろに倒れ、転げてしまったけれどすでに気にする余裕はなかった。
声をかけなきゃ。引き止めなきゃ！
その思いに今私は突き動かされていた。
すると、
「なぁ、今日放課後付き合えよ〜。」
と馴れ馴れしく
耳障りな声を荒げながら
別の見知らぬ先輩が金髪の先輩に
荒々しく肩組みした。
「虐めの犯人…」
私は先程まで強く突き動かされていた衝動を抑え教室の中に身を潜めた。
直感的に仲が良いわけではなさそうだということを感じ取る。
何より金髪の先輩の顔が全く笑っていない。
端整な顔立ちをした先輩の右頬には
少し青っぽく痣があり
なおさら凄惨な虐めを受けている様子が伺えた。
私は二人が廊下を進み
その先の階段を降りていくのを見守った後に
物音をたてないようにゆっくりと二人の後を尾行していった。
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Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月2日 23時) (
レス) id: 410f0c8008 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます (2017年8月9日 11時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
99(プロフ) - コメントをありがとうございます。読者様がそのように思ってくださっていることを知ってこの小説に定期的に取り組もうと再度思いましたので、明日投稿しますので宜しければ見てください。 (2017年8月9日 0時) (レス) id: 996208e53c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続きが凄く気になります (2017年8月9日 0時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：99 | 作成日時：2017年5月11日 16時
