検索窓
今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:13,732 hit

やましいこと? ページ17

(まさかやましいことを?!)

だいぶ疲れていたのだろう霊幻は
Aの家になぜ行くのか
自問自答を繰り返し、ひどい結論に達していた。

状況も状況だったために
その場でほいほいついてきてしまったが
良かったのだろうか?

と今更なことを考えながら
霊幻はAのうしろ姿を
疑わし気に眺めていた。

一方Aは何ともないという
澄まし顔で霊幻の前を歩いていた。

この表情からするに
確実に彼女はやましい事など
考えている様子ではないが、

その表情はもちろん霊幻には見えない。


「ここが私の家です。」


突然立ち止まり危うく
Aの背中にぶつかりそうになりながら
霊幻は立ち止まって見上げる。

失礼を承知で言うと
何処にでもありそうな普通の
庶民的な和風建築の家だ。

一瞬超能力者なのがわかった今では
謎の研究施設的な建物も思い浮かべなかった訳ではないが…


「どうぞ入ってください。」


そう言って家の鍵を開け始めるAに
お邪魔しますと一言いいながら
先に玄関の中に入ったAに続いて中に入る。

後ろ手で玄関の扉を閉めて鍵をかけ靴を脱ぐ。

そのまま廊下に上がり一度かがんで靴を揃える。
再び立ち上がり振り返るとすぐ目の前にAの顔があり
驚いて後ろに下がる。


「あ、ごめん。立ち位置近かったですね。こっちです。」
「お、おぉ。」


澄まし顔でこっちと手招きするとそのまま
踵を返して奥に歩いて行った。

突然目の前に顔があったので
驚き胸をなでおろしていた霊幻だったが

なんともない。といった様子のAを
見て落ち着きを取り戻しつつ、ついていく。

Aについていき
奥の部屋に向かうとそこには
洗濯機、洗面所、脱衣所、風呂場の
備わった一室があった。

驚いてAを見ると
いつの間にか清潔そうなタオルを手にしていた。


「えっと、これは?」
「その傷では帰れないでしょう?砂で汚れていますし。まずはシャワーで体を洗ってください。その間、私が服を何とかしとくので。」


何を言っているのか理解するのに
暫くかかってから霊幻はそういうことか。
と納得したような顔をして


「そっか、悪いな。」


と一言。
どこかちょっと残念そうな様子だ。


「あ!下着は別の籠を用意するので、大丈夫ですよ。」


その表情を「服を何とかする」という
話で下着を見られるのではと霊幻が気にしていると勘違いしたらしい、
すばやく部屋の外に出たかと思えば蓋つきの籠を持って帰ってきた。

料理→←霊幻の真意



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
32人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月2日 23時) (レス) id: 410f0c8008 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます (2017年8月9日 11時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
99(プロフ) - コメントをありがとうございます。読者様がそのように思ってくださっていることを知ってこの小説に定期的に取り組もうと再度思いましたので、明日投稿しますので宜しければ見てください。 (2017年8月9日 0時) (レス) id: 996208e53c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続きが凄く気になります (2017年8月9日 0時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:99 | 作成日時:2017年5月11日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。