霊幻の真意 ページ16
ガチガチになった体を何とか解そうと考えるが
考えれば考えるほどますます緊張は強まった。
というのも話は少し遡って今日の夕方になろうかという時間だった。
公園でいつもの同級生に暴力を振られていた時。
突然、このAが駆け付け
勇敢にも一人で立ち向かい俺を救った。
誰かのことになると冷静さを激しく欠く
冷めているようで情熱的な性格。という事が
その時の彼女の行動からわかった。
少し意外だったが、
「無謀で無鉄砲な女」。
あまりいい性格だとは言えない。
何故なら自身の身の危険に対して
関心が低くなりがちになるからだ。
ただ、彼女の場合だと
その心配はいらない様だった。
他人と違う何か強力な
能力のようなものを内に秘めていたからだ。
その力で自己防衛もできるのだろう。
(彼女が防衛している所はまだ見たことがないが)
だが、過去に何か大きな事故を起こしたことがあるのも確かだ。
自身の力が表に出ることを
過剰なくらい恐れていた。
俺がその力を目撃した時、
いくら助っ人とはいえ
俺にも危険の可能性は充分あった。
つまり、俺は自身のことを考えるなら
礼だけ言ってすぐにその場を離れることが最善だった。
しかし、
誰も傷つけたくはないのだという事がわかった時。
何故か何の考えもなしに手を差し伸べ、
声をかけていた。
無意識に無償で助けようとした自身の気持ちに、
何とか、そんな感情は無かった。
という言い訳を見つけるために様々な理由を思い浮かべた。
この力を同級生の虐めから逃れるための
盾に利用できるかもしれない
とか
初めてみる力の物珍しさに好奇心を抱いた
とか
その力に恐れおののき自己防衛のために助けた
とか
そんなありきたりで、当てはまりそうな理由を
次々と頭に思い浮かべては
やはり違うと頭の中の自分が頭を振る。
あの時確かに俺は他人に手を差し伸べた。
だがなかなかに受け入れづらいものがあった。
今まで人に心を固く閉じきっていた自分が
自分のことだけを第一に考えていた自分が
その時初めて人のために
どんなことになろうとも覚悟しよう。
というような気持で彼女に声をかけたのだ。
(・・・彼女のため・・だけに？・・・)
ゆっくりと柔らかい
痺れのようなもの頭に感じながら
霊幻はずっと自身の先ほどの行動の真意を図っていた。
徐々に考えることにも疲れてきた。
そしてもう一つ考えなければならないこともあった。
何故彼女は俺を家に今連れて帰ってるんだ？
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Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月2日 23時) (
レス) id: 410f0c8008 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます (2017年8月9日 11時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
99(プロフ) - コメントをありがとうございます。読者様がそのように思ってくださっていることを知ってこの小説に定期的に取り組もうと再度思いましたので、明日投稿しますので宜しければ見てください。 (2017年8月9日 0時) (レス) id: 996208e53c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続きが凄く気になります (2017年8月9日 0時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：99 | 作成日時：2017年5月11日 16時
