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事後 ページ14

周りは徐々に薄暗くなりあたりはすっかり
不気味な薄暗さに包まれた。

その中でいじめっ子は苦しそうな表情をしながらダラダラと両の鼻から鼻血を垂らしていた。

空中の中で…


数人のいじめっ子は皆宙に浮き
いずれも何が起きているのかわからないと言った様子だった。

そして息苦しそうな顔で首を引っかいたり
顔を真っ赤にして鼻血を垂らしていた。

ただひとりを除いて。


白目の全くない真っ黒な眼の中に確かに瞳と思われる瞳孔が存在していた。

通常の瞳より小さく点とした
紅い瞳孔は
そのまままっすぐに何かを見つめ続けている。

それは人と表現するには
あまりにも恐ろしくあまりにも不気味であり



あまりにも悲しすぎた。

量の目から大粒の涙を流し
まるで溢れ出る力を自身が恐れているような

後悔し取り返しがつかなくなってしまったというような表情で彼女はそこに立っていた。


「うっ……ぁあっ…あああ…ゔ」


謎の嗚咽を漏らしながらそのまま
彼女はひたりと両の膝を地面につけた。

するといじめっ子たちも皆地面に落ち
謎の力から解放され、すぐさま公園を逃げ去った。

しかし、ただひとり…
霊幻だけはAのそばから逃げようとはしなかった。


「ごめんなさっ………違うの…傷つけるつもりじゃ……ごめんなさい。」


地面に額を擦り付けながら涙をダラダラと流す彼女の周りは
彼女を中心とした波動の波のようなものか確かに砂の地面を揺らしている。

木や草は謎の突風に煽られて音を立てている。



また人を傷つけてしまった。

過去にあったあの大惨事を思い出す。

あの時…あの場所で私は………


誰も傷つけたくない。

この力は始めは確かに良かったけれど
徐々にこの力を使わなくていいと思って
生活しだした時だった。

あの日の事故が起きた。


「使わなくていいいや」じゃ駄目なんだ。
コントロールしないと…
誰かに教えてもらわないと

もう人を傷つけたくない!

でもまたっ…また力が勝手に…

目の前まで近づいてきた脚に思わず竦む。

また化け物と言われるのだろう。
モンスターと言われるのだろうか。

投げかけられるであろう言葉に身を強張らせている時だった。






.







.







.




.


「よっ、出た。ちょーのーりょくっ!」

「へっ?」


突然の拍子抜けする言葉にAは
思わず霊幻を見上げた。

そこには蔑む様子もなく
ただただそこにいつもの会話する先輩が立っていた。

営業スマイルのない素の霊幻先輩がそこにいた

笑顔→←100%



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Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月2日 23時) (レス) id: 410f0c8008 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます (2017年8月9日 11時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)
99(プロフ) - コメントをありがとうございます。読者様がそのように思ってくださっていることを知ってこの小説に定期的に取り組もうと再度思いましたので、明日投稿しますので宜しければ見てください。 (2017年8月9日 0時) (レス) id: 996208e53c (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - 続きが凄く気になります (2017年8月9日 0時) (レス) id: e2cf070f5b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:99 | 作成日時:2017年5月11日 16時

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