8話 ページ10
曇り一つない青空の下。
ヒーロー科の実技試験は開始された。
この試験の秘訣其の1、先手必勝！
よほどの強者でない限り、早い者勝ちだ。
テレポート先をまず試験会場の上空に設定した私は、
現時点での地形と武装ヴィランの配置を瞬時に
頭に叩き込んだ。
秘訣其の2、後方から攻めよ！
入り口近くは人数が多いため一番乱闘が起きやすく、
周囲への被害が拡大しやすい。
それにまだ個性を使いこなせていないから
人が多い方が演算負荷大きいしね。
要するに落ち着いて多くのヴィランの相手が
出来るということ。
目的地に移動すると、予想通り周囲に人はいなかった。
私は周囲を警戒しながら近くのヴィランに触れると、
そのまま他のヴィランにぶつけた。
するとヴィランはゴォン！ と大きな音と共に動かなくなった。
＿＿＿よし！大成功！
まさかの個性二つ持ち？
そんなわけないでしょ。
これは瞬間移動の応用範囲内。
詳しい説明は後ほど！
でもこれで事前に立てた作戦が通用することはわかった。
あとは、実践するのみ！
「さぁて、閃光参ります！」
あー、なんか、こう言う決め台詞っていいね！
なんか、テンション上がる！
それからもひたすら触れてはぶつけ、
触れてはぶつけを繰り返していると、
乱闘区域に出くわしてしまった。
あちらこちらで爆音と共に煙が上がり、
瓦礫が飛び交っていた。
あじゃー、Point稼ぎもここまでかな？
そろそろ疲れてきたし、援助メインに行動しますか。
ある程度Point溜まってるし、体力温存ってことで。
まだ大物が控えてるからね。
すると幸か不幸か、他の受験者の個性によって飛ばされた大きな瓦礫が
梅雨ちゃんの頭に当たろうとしていた。
「危ない！」
間一髪で間に入り即テレポート！
破片は無事？ 地面にのめりこんだ。
「あ、ありがとう…」
「いいえ〜、お互い頑張りましょう！」
一応、相手にとっては初対面なので敬語で返事をした。
それにしても＿＿＿＿可愛い顔が潰れるとこだったじゃない！
もう少し周りを見て攻撃しなさい、バカ！
そんな調子で周囲に落ちた瓦礫や
持ち込んだお手製の槍を使って
援助という名の救助活動を黙々と続けた。
これ、ヴィラン発生時より状況悪化してない？
ビルなんて半壊してるじゃん。
例え模擬戦闘とはいえこれは試験。
リカバリーガールが治癒してくれるとしても
怪我人が続出して良い理由にはならない。
それに、人が怪我してる姿は余り見たくないしね。
すると、突然サイレンが鳴り出した。
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庵原史穂(プロフ) - イケおじ派さん» 本当ですか！ありがとうございます！ (2023年1月21日 22時) (
レス) id: 0038db6d5e (このIDを非表示/違反報告)
イケおじ派 - 3話のイケおじ派がめちゃ共感です (2023年1月21日 21時) (レス) @page4 id: ec49e52911 (このIDを非表示/違反報告)
庵原史穂(プロフ) - 瑞樹さん» ご連絡ありがとうございます！全く気付いていませんでした……今後このようなことがないよう気をつけますが、もしまたあったらその時は教えてくださると助かります。 (2023年1月9日 18時) (レス) id: 0038db6d5e (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - 訂正になって申し訳ないのですが、八百屋ではなく八百万かと思います。間違っていたらすみません。 (2023年1月9日 18時) (レス) @page38 id: 140729f59d (このIDを非表示/違反報告)
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