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第二話 風の斬撃 炭治郎視点 ページ4

森を少し進むと突如、二体の鬼が同時に現れた。

 いきなり二人……! やれるだろうか。
いや、鱗滝さんから習ったことをきちんと活かせば!

 俺が刀を構えると、隙の糸がピンと張った。

 ! 糸の匂い!

「全集中・水の呼吸、肆ノ型打ち潮()! 」

 俺が放った攻撃は水のようにうねり、二体の鬼の首をはねた。

 斬れた、鬼に勝てた。 ちゃんと強くなってる……!

「水の呼吸の使い手だったのね」
「あ、あぁ。良かった、鍛錬が無駄になってなくて……っ!
 巫兎(みこと)、後ろ! 」

 志那戸辨(しなとべ)がすぐに後ろを振り向くと、
そこには四体の鬼がこちらの方に向かって同時に襲いかかってきていた。

「クククッ! 久々の獲物ダァ! 」
「おい、女がいるぞ! こりゃ運が良いぜ! 」
「旨そうじゃねぇか〜、俺が喰ってやる! 」
「何いってんだ! オレが喰うんだ! 」
「ナァニィ! 貴様にはわたさねぇよ! 」
「早いもん勝ちダァ! 」

 ま、まずいぞ!!
いくら二人でも、四人を相手にするには無理がある!
なんとかしてこの状況を! 巫兎を守らないと!
考えろ、考えるんだ!
何かいい方法を! 早く! 思いつくんだ!

 俺が突然の状況にあわてている中、志那戸辨(しなとべ)は静かに刀を
(さや)から抜き、鬼に向かって刀を構えると、静かに息を吐いた。

「シィィィィィ……」

 そして大きく踏み込むと、そのまま鬼に素早く駆け寄った。

 っ! まさか一人で相手にするつもりなのか!?
それじゃ、巫兎が!

「巫兎、いったん引け!
 二人で協力して……」
「全集中・風の呼吸、捌ノ型初烈風斬り(しちのかたしょれつかざきり)

志那戸辨が繰り出した斬撃は無駄が少なく、見事に四つの首を切り落としていた。

 す、すごい! 四人を一人で、しかも一撃で!

「ふぅ……」
「巫兎、すごいよ! 」
「……ありがとう。
 でも……運が良かっただけよ」
「そうかな? 俺には今の技が偶然には見えなかったぞ? 」

 それにしても、鱗滝さんから貰った刃と巫兎の刃で頸を切ると、骨も残らないのか……。
成仏してください……。

 俺が手を合わせると、志那戸辨は不思議そうに炭治郎を見た。

「あなた、変わってるわね、竈門君」
「ん? そうか? 」

 俺は志那戸辨の言葉の意味が理解できず、首を傾げた。
すると志那戸辨は一度目を閉じて言った。

「ここからは別行動にしましょう」

第三話 生き残れ 炭治郎視点→←第一話 黒髪の少女 炭治郎視点



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庵原史穂(プロフ) - 西村莉唯(りあ)さん» 西村莉唯様、温かいお言葉ありがとうございます。ご期待に添えるようこれからも精進して参りますのでよろしくお願い致します♪ (2022年3月6日 17時) (レス) id: 0038db6d5e (このIDを非表示/違反報告)
西村莉唯(りあ)(プロフ) - 更新したら私即見ます!なので頑張ってください! (2022年3月6日 16時) (レス) id: 929c6fdeb8 (このIDを非表示/違反報告)
庵原史穂(プロフ) - 夏美さん» ありがとうございます! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 0d9f41f564 (このIDを非表示/違反報告)
夏美(プロフ) - 更新頑張ってください! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 5adf9ec04a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:庵原史穂 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年12月22日 21時

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