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第二十五話 置いてかれました 村田視点 ページ28

俺の名前は村田。
自慢は髪を念入りに手入れをしているおかげか、とても髪の毛がサラサラなこと。
俺は今、山の中で一人ぽつんと仲間が斬り合っている光景を見ています。
なんでかって? 女の子に置いてかれたからです。
正確に言うと違うけど。
小さな蜘蛛を潰しといてくれとか言われたけど……。
こんなの絶対無理だ!!
ただでさえ小さいし、うじゃうじゃ動き回ってるし。
意外とすばしっこいし。
それに、あの斬り合ってる隙間を縫ってやれるわけないだろぉ!!
あぁ、あの子絶対俺より強くなるよ。
絶対、すぐ階級抜かされる。
庚だからってカッコつけたけどさぁ、はぁ……。

俺の気分が一気に下がったからだろうか、足元からピキっと微かな音がした音、
枝がボキッと折れ、真っ直ぐ逆さまに落ちていった。

「う、嘘だろぉ〜! 」

上手に受身を取ることができず、盛大に尻餅をついてしまった。

「い、いててて……。
 ヒ、ヒィィィ! 」

気が付くと、死んだ仲間たちが一斉に俺を狙って斬りかかってきた。

「あぁ! やっぱ無理だ! 」

俺は急いで草の茂みに身を潜めた。

はぁ、はぁ、し、死ぬかと思った……。
どうすれば良いんだよ。

すると、急に顔の横に手が現れたので、
驚き後ろを振り向くと、そこには一人の少年とよくわからない奴がいた。

「応援に来ました。
 階級・(みずのと)、竈門炭治郎です」
「癸……、癸!?
 なんで "柱" じゃないんだ!!
 癸なんて何人来ても意味がない! 」

すると、よくわからない奴から一発思いっきり顔面を殴られた。

「伊之助! 」
「うるっせぇ! 」

すると思いっきり髪の毛を掴まれ、引っ張られた。

「意味のあるなしで言ったら、お前の存在自体が意味ねぇんだよ。
 さっさと状況を説明しやがれ、弱味噌が!! 」

ヒィィィ! なんなんだよ、こいつ!
人? イノシシ?
なんで人がイノシシの顔をしてるんだよ!!
しかもこいつ、絶対後輩だろ!
どう見ても! どう考えても!

「カ、鴉から指令が入って!
 十人の隊員がここに来たんだ。
 山に入ってしばらくした後……、隊員が、隊員同士で。
 き、斬り合いになって……! 」

俺は頭を掴まれ混乱しながらも、なんとかこの状況を説明した。
しかし騒ぎを聞きつけたのか、少しおとなしくなっていた仲間たちが、
またゆらゆらと立ち上がった。

「状況はわかりました!
 彼らを傷つけないように対策を」
「ま、待ってくれ!
 対処法なら既にある! 」

俺は志那戸辨に言われた通り、二人に情報の共有をした。

第二十六話 鬼の家族 巫兎視点→←第二十四話 すれ違い 巫兎視点



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庵原史穂(プロフ) - 西村莉唯(りあ)さん» 西村莉唯様、温かいお言葉ありがとうございます。ご期待に添えるようこれからも精進して参りますのでよろしくお願い致します♪ (2022年3月6日 17時) (レス) id: 0038db6d5e (このIDを非表示/違反報告)
西村莉唯(りあ)(プロフ) - 更新したら私即見ます!なので頑張ってください! (2022年3月6日 16時) (レス) id: 929c6fdeb8 (このIDを非表示/違反報告)
庵原史穂(プロフ) - 夏美さん» ありがとうございます! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 0d9f41f564 (このIDを非表示/違反報告)
夏美(プロフ) - 更新頑張ってください! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 5adf9ec04a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:庵原史穂 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年12月22日 21時

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