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第十七話 不死川実弥・前編 巫兎視点 ページ20

師匠は話が決まった途端、私と不死川さんを家から力ずくで追い出した。
その動きは引退した隊士とは思えないほど素早かった。
不死川さんは抵抗するのを諦めたのか、私を見ると舌打ちをし、
ついてこいというと、さっさと歩き出した。
そしてとても機嫌が悪く、私はあえて距離を置きながらついて行った。

 むかつきたくなるのはわかるけど、舌打ちする必要ないでしょ。
しかも、なんで私に当たるのよ。
確かに、今の私があるのはこの人のおかげだから感謝はしてるけど、流石に怒りたい。

 二人とも不機嫌なまま歩き続けると、不死川邸についた。
あたりは静かな住宅街で、家の裏には竹林が広がっていた。
不死川さんはむすっとした顔で入れと門を開けながら言った。

「お邪魔します」
「さっさと荷物を置け、仕業だ。
 あの爺さんがお館様に知らせてしまったからには、ちゃんとやらねぇといけないからな。
 俺たち柱は忙しいんだ。 さっさとしろ! 」

 それって、お館様に知られてなかったらサボったってこと?
ますます嫌いになりそうなんですけど。

 私は少しイラついたが、柱の仕事を邪魔したくは無いのでさっさと荷物を置くと道場に向かった。

「宜しくお願い致します」
「まずは木刀を持て」

 そういうと、不死川さんは木刀を私に向かって投げた。
しかし当たったらすごく痛そうなくらい速さで投げてきたので、思わず後ろに飛び抜いてしまった。

「こんなのでもビビるのか?
 使えねぇな」
「……すみません」

 いや、今のは貴方がひどいでしょ。
殺す気で投げてましたよね??

「とりあえず、俺と手合わせだ。
 実力がわかんないと稽古のつけようが無いからな」

 そういうと急に私の視界から消えた。

 え、どこ!?
右? 左? 上? 後ろ!!

 気がついた時には、背中に強烈な痛みが走っていた。



*大正コソコソ噂話*
不死川実弥が巫兎を継子にするのを嫌がったのは、
自分には向いていないからと思ったからです。
自分よりも、胡蝶や煉獄の方が向いていると内心では考えていました。
『泣いた赤鬼』を地で行く人なので、巫兎に嫌われても構わないと思っています。
しかし、師匠はそんな性格の実弥を知っているので誤魔化しきれませんでした。

第十八話 不死川実弥・後編 巫兎視点→←第十六話 傷男との再会 巫兎視点



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庵原史穂(プロフ) - 西村莉唯(りあ)さん» 西村莉唯様、温かいお言葉ありがとうございます。ご期待に添えるようこれからも精進して参りますのでよろしくお願い致します♪ (2022年3月6日 17時) (レス) id: 0038db6d5e (このIDを非表示/違反報告)
西村莉唯(りあ)(プロフ) - 更新したら私即見ます!なので頑張ってください! (2022年3月6日 16時) (レス) id: 929c6fdeb8 (このIDを非表示/違反報告)
庵原史穂(プロフ) - 夏美さん» ありがとうございます! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 0d9f41f564 (このIDを非表示/違反報告)
夏美(プロフ) - 更新頑張ってください! (2022年2月19日 22時) (レス) id: 5adf9ec04a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:庵原史穂 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年12月22日 21時

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