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豪華客船の旅が始まりました。
船の中にはプールやバーやシアターといった様々な施設が併設されている。
勿論レストランやジャグジーなんかも設置されていて、一泊するには豪華すぎる場所だった。
現在時刻は10時。
クルーズの終了は明日の16時。
この制限時間・30時間を昴さんに見つからないように過ごせばオールオッケーなのである。
余裕?
これ余裕か…?
そりゃあ自分の部屋に引きこもって過ごせば余裕で切り抜けられるだろう。
でも私だって休息のためにここに来たのだから、開放的に過ごしたい…
私がデッキにてうーんと考え込んでいると、賑やかな団体様がデッキにやって来た。
勘の良い方は察したであろう。
その通り、コナン様御一行である。
「じゃあ、ここからは自由行動にしよっか!」
蘭ちゃんの声に耳を澄ませる。
ちなみに私はデッキの端で海の方を向き、絶対に御一行を見ないようにしていた。
顔さえ見られなければ昴さんにもバレることはないだろう。
私、典型的な日本人ヘアーしてるし…
不審者お姉さんが聞き耳を立てているとも知らずに、蘭ちゃんが子供達に言葉をかける。
「12時になったらみんなでレストランに行くから、そのときは一度デッキに戻ってね?」
「はーい!」
「昴さんと安室さんも、一緒にご飯行きましょうね!」
「ええ、分かりました。」
「了解です。」
順に蘭ちゃん、探偵団3名、園子様、昴さん、安室さんの言葉である。
ふむふむ、なるほどね?
つまり私は11時頃にはレストランで食事を済ませれば彼らに鉢合わせることはない。
12時頃にはデッキに寄り付かない。
これらを徹底して、あとは運任せというワケだ。
そう、結局は運任せなのだ。嘆かわしい。
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作者名:しま | 作成日時:2018年4月29日 21時