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連絡先交換してないのに、なんで私が安室さんと接触出来ていたのか？
その答えは簡単だ。
単に私が喫茶店ポアロに通い詰めて約束取り付けてただけである。
出会いのきっかけもここだったと思う。
確かメイドさんがポアロの話題で盛り上がってて、そこでイケメン店員っていう単語が私の耳に飛び込んできたのだ。
「そこへ連れてお行きなさい！」私はすかさずビシィッとメイドさんを指差しポアロへと進軍した。
そこで運命(イケメン)と出会ったのだった。
ゲンドウポーズを取らざるを得ない。
安室さん哀れすぎるかよ……
あと安室さん取られたのにメイドさんたち献身的すぎるかよ……
両名とも大天使やな……今までごめんな……
私は翌日の昼過ぎ、ポアロへと足を踏み入れた。
店内には安室さんの姿がない。
ただし主人公がいた。
(コナンくんだ！！)
ミーハー心MAXである。
鼻息が荒くなりそうなのを堪えながら、私は店内へ歩を進めた。
コナンくんと、さらに奥の方に蘭ちゃんに園子様もいる。
やばいテンション上がる。
でもお三方の視線は決して優しいものではなかった。
コナンくんはジト目で睨み、園子様は嫌悪感丸出し、あのエンジェルですら困惑顔であった。
うわ……私って、マジで嫌な女だったんだな……
エンジェルにまで嫌われてるっぽいとは……
内心激しく落ち込むし、目的の人物は見当たらないし、心はズタズタである。
でもあのポアロへの、記念すべき(記憶取り戻してから)初の来店だ。
ひとつくらい注文していきたい。
「いらっしゃいませ！」と顔が少々強張りながらも笑顔で対応してくれるのは、みんな大好き梓さん。
なんで私みたいな性悪女にもスマイルくれるんだろう……仏……？
「あ、安室さんは、今外に出てて！
戻ってくるのがいつになるのか、分からないんです……」
「あら、そうでしたの。でしたら申し訳ないけれど、伝言を頼めます？」
「え！？は、はい！！」
ビビられすぎて悲しい。
梓さんと女子トーク出来るような人生を歩みたかった。
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作者名：しま | 作成日時：2018年4月22日 16時
