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死ぬほど驚いた。
沖矢昴の姿だと全然威圧感とか感じないなって思ってたけど、目を開いたら一変するね…
ていうかあの人が目開けるの赤井さんモードのときぐらいじゃなかった？
赤井さんモードにさせるようなモノがポアロにあったってこと？
いやでもここ喫茶店だぞ…？
赤井さんモードに切り替えるスイッチになりそうなものといったら、安室さんぐらいしかいない。
でも今日は安室さんバイト入ってないみたいだし…
さっきのはタイミングが神懸かり過ぎてただけなのかな…
沖矢昴眺めてメンタルリセットするどころか余計に思考が泥沼化したので、アイスティーだけ飲んで撤収することにした。
最後に昴さんの御姿を目に焼き付けてから席を立つ。
会計を済ませ梓さんの笑顔に癒されてから店を出た。
・
神よ……何これ……
家に帰る前に米花百貨店に寄って、エレベーターに乗り込んだ私は、信じ難いものを見た。
エレベーターの扉が閉まる直前、百貨店に入って来た沖矢昴の姿である。
お前さっきまでポアロいたじゃん。
行き先被ったわ何これ面白い。
そのときはその程度の感想で済んだのだが…
(米花デパートに沖矢昴！)
(米花美術館に沖矢昴！)
(ト ロ ピ カ ル ラ ン ド に 沖 矢 昴 ！)
どう考えても尾行されてますありがとうございました。
だっておかしいじゃん！
百貨店とかデパートなら特に違和感ないし美術館も百歩譲って納得するけど、トロピカルランドはもう分からん！
あんた絶対遊園地とか行くタイプじゃないだろうに…
いや行っても良いしむしろ遊園地好きとかだったら微笑ましいけど…
どうせ違うんだろ…？
でもなんで尾けられるんだろう。
私を狙う要素といったら例のディスクくらいだろうけど、私が持ってるってことはバレてないはずだよな…？
全然分からんこわい……
でもどの道おうち特定されるわけにはいかん……まかなきゃ……
そう決心した私は、人通りの多い米花商店街へとやってきた。
店を適当に冷やかした後、商店街を出て右に曲がり……曲がりきった瞬間、全力で走った。
そしてまたすぐに細い路地に入り込んで身を隠し、必死に息を整える。
目をぎゅっと細めて大通りの方を注視すると、少し経った後、昴さんが早足で通り抜ける御姿を確認した。
………………よし(震え声)
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作者名：しま | 作成日時：2018年4月22日 16時
