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会場からの光が逆光になって、安室さんの顔に影がかかる。
その陰から覗く不敵な笑みと、怪しげに細められた目の色っぽさと言ったら、言葉で語り尽くせないほどの色気が滲み出ていた。
簡単に言うといけめんむり
私が安室透の色気に身悶えている間に、当の本人はコツコツと靴音を鳴らしてこちらに近づく。
「あなたがコナンくんと話しているところなんて、ポアロでは見たことがありませんね。」
「え、ええ、あなたに夢中でしたもの……他のひとなんて目に入りませんでしたわ…」
「それはそれは。」
安室さんは私の目の前で立ち止まると、にっこりと薄っぺらい笑みを貼り付ける。
やめて…私あむぴの作り笑いトラウマになりかけてるから…
トラウマスイッチを押された私が堪らず顔を背けると、安室さんがまた小さく笑う気配がした。
おいやめろ至近距離でイケメンの息遣い感じるとしぬってことくらい誰でも知ってるだろうが！！
「ところで。コナンくんに対する口調と僕や蘭さんに対する口調とでは、随分と差がありますね。」
急に話変えるのもやめて！
心臓に悪い！
「き、気のせいですわ、」
「いいえ、さすがに騙されませんよ。コナンくんとは随分砕けた口調で話していたじゃありませんか。それに、何やら秘密まで共有しているようだ。」
えっあの会話聞かれてた？
えっえっ待ってやめてね？
そこは追求しなくても良い秘密だからね？
私が内心パニックになっていると、安室さんはすっと目を細め、薄っすらと笑みを乗せた口許をそのままに、私を静かに見下ろす。
「もしかして……今のあなたを含め、僕とともに過ごしたあなたは、全て演技だったのですか？」
色気しゅごい(震え声)
イケメンの静かな微笑みプライスレス。
作り笑いよりはこっちの方が断然好きだァ…
こっちの方が冷たさはあるけど、それもまた安室さんていうか降谷さんぽくて良き…
「な、何をおっしゃいますの？私は本当にあなたを愛しておりましたのよ？私の愛を疑うだなんて…」
「ああ、申し訳ありません。僕は少々、嫉妬深くなってしまったようだ。あなたがつれない態度をとるものだから…」
そう言って私の腰に腕を回した安室さん。
私 の 腰 に 腕 を 回 し た 安 室 さ ん
てか何言ってるのこの人、なんでいきなり……あ。
「僕にも、本当のあなたを見せていただけませんか。」
これもしかして、
ハニトラ？
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作者名：しま | 作成日時：2018年4月22日 16時
