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マジだった。
少年探偵団のみんなと楽しんだキャンプの日から一週間。
私は父に連れられて鈴木財閥主催のパーティーに出席していた。
出席拒否しようとしたが、既に父は「娘とともに出席する」と主催者側に返答してしまっており、それは叶わなかった。
以前のお嬢様は、こういったパーティーには必ず父にくっついて参加していたのかもしれない。
だからこそ父は、私にろくな確認もせずに「出席」と判断してしまったのだろう。たぶん。
ちなみに父は、出席確定の知らせを聞いてしゅんと落ち込んだ私を見て、サッと青ざめていた。
「ご、ごめんねA！」「確認すべきだった！」「Aだってパーティーの気分じゃないときあるよね！」「今回はお休みしよっか！」「鈴木会長には僕が言っておくから！」「ごめんねえええ」
全て父の泣きながらの言葉である。
こんな娘相手に…親馬鹿にもほどがあるぞ。
罪悪感がこれでもかというほど込み上げてきた私は、結局パーティーへの出席を覚悟したのだった。
・
そんな悲壮な覚悟をしてパーティー会場に乗り込んだ私にさらなる悲劇が襲う。
(安室透がいりゅううううう)
園子様の招待客だから、てっきりいつも通り毛利一家と子供たちだけだと思ってたのに。
何故か梓さん抜きの安室透単品でご招待されている。
どういうことなの…
向こうも私に気づいたようだ。
私の顔を確認するや否や、みんな一斉に私から顔を背けた。
【バッ】と効果音が付きそうなほどの勢いだった。
……なんか、ちょっと面白いかも……
冷たくされすぎて逆にMに目覚めてきているのかもしれない。
いやだ……これ以上変人扱いされたくない……
でもみんなが私に気づかれないように頑張って息を潜めてるのすごく面白い…
めちゃくちゃ「ご機嫌よう？」って声かけに行きたい…
…これもしかしてＳの方に目覚めてんのかな。
でもさすがに、私に怯えるみなさんの様子を見て可哀想に思う心は残っていた。
ここは私も、なるべく彼らの視界に入らないように努めなければ。
そう思って深呼吸をしようとした、その時だった。
「篠崎さーん♡」
「ひぇっ……」
にっこにこ笑ったコナンくんが、トコトコ駆け寄ってきた。
お前マジ……マジ……？
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作者名：しま | 作成日時：2018年4月22日 16時
