爆裂ワガママお嬢様が前世を思い出したら (ページ23)

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「Aお姉さんすごーい！」

「お料理、得意なんですか！？」

「うな重も作れっか！？」

前世の苦学生スキルを活かし、キャンプ場でシチューを振る舞うと、みんなとても喜んでくれた。

今世では料理など全くしていなかったようだが、前世を思い出した今、当時会得していたレシピは余裕で再現することが出来る。

正直シチューで喜んでもらえるか微妙なところだったが、さすがは少年探偵団。天使の集まりだった。

和気あいあいとする3人に、それを見守る小学生夫婦に、ほくほくとシチューを平らげてくれるおじいちゃん。

…天国かな？

「みんな、よくこうしてお出かけしてるの？」

「そうですよ！」

「博士がいろんなトコ連れてってくれるの！」

「先週は群馬に行ったんだぜ！」

私がにこにこしながら尋ねると、3人は次々と楽しそうに答えてくれた。

うんうん、可愛い。

そして博士、やっぱり結構稼いでるんだな。

映画で何万人という人を救ってくれるアイテムをどんどんバンバン発明しちゃうくらいだもんね。

「園子お姉さんも、歩美たちをいろんなパーティーに招待してくれるんだよ！」

「パーティーかあ。小さいうちから良い経験させてもらってるね。」

「エヘヘ～」

「来週もどこかのパーティーに、蘭さんたちと一緒に招待してくれるそうです！」

パーティーかあ。

事件が起こりそうだなあという感想しか出てこないのが悲しい。

来週、この子達はまた殺人現場を目撃してしまうんだろうか…

他人事のようにそう考えていると、灰原さんが「そういえば、」と口を開いた。

「そのパーティー、鈴木財閥に縁のある企業やグループが集められるって聞いたけど。」

「ああ…ねえ、それなら篠崎さんもパーティーに呼ばれるんじゃない？」

……………………え？