第２８片 ページ30
空気の流れを歪め、風を作り、その流れに乗る
それはもう、すごいスピードで
「ヤバい、ヤバい、ヤバい！！！」
さっきからヤバいとしか言ってない気がするけど、本当に緊急事態である
上空を飛んでるから、地上から私の姿は多分見えないけど、大量のお土産を引き連れ暴走族のように飛んでる私は慌てんぼうのサンタクロースもビックリだと思う
「見えた！アジト！」
禍々しい雰囲気の森が見えた
アジトはすぐそこだ、
￣￣￣￣￣￣￣￣￣
アジトに到着した
たった２日留守にしてただけなのに、ひどく懐かしく感じて、早く皆に、お兄ちゃんに会いたいと心が急いた。
「よしっ、」
気合いを入れて、扉に手をかけたその時
内側から、何やら騒がしい声が聞こえた。
『ちょっと、ゴーシュ！そんなに心配しなくても、すぐに戻ってくるわよ！』
『うるせぇ酒飲み女！２日も戻って来ないんだぞ！？何かあったに違いねぇ！！』
『でもさー、なんか大きい任務なんでしょ？
時間かかってるんじゃない？』
『それなら尚更だ！Aが怪我なんてしてたら俺は……！！』
『ーー……！！』
「お兄ちゃん……」
もう、このやり取りも懐かしい
案の定、お兄ちゃんは私を心配してた
中から聞こえる会話に笑いながら耳を傾けていたら、
「もういい！俺は一人でもAを助けに行く！！！」
バンッ！！！
ゴッ！
「あだっ！！」
「A！？」
しまった、ドアに近付き過ぎて、お兄ちゃんが開いた拍子にドアがおでこにクリーンヒットしてしまった。痛い
ポカンと目を見開いて固まるお兄ちゃんに、私はおでこをさすりながら言った
「ただいま、お兄ちゃん！」
２日ぶりに会えたお兄ちゃんに私から抱き付くと、この場所に戻ってきたんだという実感が心を満たした
ハッとしたお兄ちゃんは、強い力で私の肩を掴み、ケガは無いかとか、変なことをされてないかとか、立て続けに質問してきた。
私はそれに穏やかな気持ちで答えながら、宥めるようにお兄ちゃんの背を撫でる
しばらくして、ようやく落ち着きを取り戻したお兄ちゃんが、今度は弱々しく抱きしめて、
「A……心配した、すごく」
「うん……」
涙声でそんなことを言うから、何だか私まで泣きそうになった
「ふふ、本当に仲がいいんだから」
「ゴーシュパイセンすげぇ大人しいっスね」
「フシュー……」
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氷輪(プロフ) - しーさん» 鋼でしたね！すみません！訂正します！ご指摘ありがとうございます！ (2018年12月24日 9時) (
レス) id: 9e47dac2f9 (このIDを非表示/違反報告)
しー - クラウスのまほうは青銅ではなく鋼魔法です (2018年12月24日 7時) (レス) id: 05e026159a (このIDを非表示/違反報告)
氷輪(プロフ) - ツバサさん» ありがとうございます！！楽しみにしていただけて嬉しいです！！ソリド兄様になってますね（笑）ご指摘もありがたいです！訂正します！！ (2018年12月22日 23時) (レス) id: 9e47dac2f9 (このIDを非表示/違反報告)
ツバサ(プロフ) - めっちゃ面白です！続きが楽しみです！あと、22話のソリド兄様に褒められたとありますがノゼル兄様ではないでしょうか？ (2018年12月22日 22時) (レス) id: 569f9ab0cc (このIDを非表示/違反報告)
な。 - 氷輪さん» こんな拙い文章にお返事の言葉、ありがとうございます。作者さまの他の作品も、楽しく心打たれながら読ませて頂いております！！好きです………ずっと神だと思っていた作者さまが推しのストーリー作ってくださったなんて感激すぎる。好き……愛が重くてすみません（笑） (2018年7月12日 22時) (レス) id: 87a58fa8a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷輪 | 作成日時：2018年5月19日 21時
