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諦めとは fkr 2 ページ7
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「だったら俺が諦めつくまで付き合ってもらえますか」
そう提案されて何も言えなくて。
乾くんの視線は何となく感じてた。だから極力二人きりにならないようにしたし、二人きりの時、何か言おうと目を合わせてきたら席を立つようにしていた。ついに逃げないでと言われてしまったけど。
「あ、『交際する』じゃなくて『行動をともにする』の方ですよ」と付け加えられた提案を断ることが私には出来なくて。
曖昧に笑う私を乾くんは真剣な眼差しで見つめた。
izw「Aさん〜牛丼頼む?」
「あ、今日はお昼外で食べてきます。ありがとうございます」
izw「そう。珍しいね」
「はい、たまには」
いつもは一緒にお願いするフードデリバリーを今日は断って外に出る。
少し離れた通りで信号機が点滅するのを眺めていると「お待たせしました」と乾くんが歩いてきた。
結局、乾くんからの『行動をともにする』提案を私は断れなかった。
牛丼のデリバリーを断っておきながら、二人カウンターに並んで食べた牛丼は全く味がしなかった。
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作者名:0099 | 作成日時:2022年8月9日 20時