2話 ページ3
2週間はあっという間に過ぎた。
意外と難しかった筆記試験は終わり、次は実技。制服から受験番号のゼッケンが貼られたジャージに着換え、マリ○のコースも真っ青な大きいステージで、約3キロのマラソンをするらしい。
個性を駆使して走らなければゴールできない。さてどうやって個性を使おう。
俺の個性は割と何でも出来るから、どうやったら最速で着けるだろう。
共に実技を行う6人の中で一番速いのは前提。
空間を繋げればそれでいいけど、今の俺がそんなことをしたらすぐに気絶してしまう。
……やっぱ、常套手段。
腰辺りに留めてあるブックケースから、赤い表紙の分厚い本を取り出す。
「＜オルトニク・セトマオージェ＞」
呪文を唱えると、本は淡い光を放って羽ペンに、そして箒に姿を変える。
箒に跨ぎ、準備は完了する。
スタートを示す信号がピッ、と光った。
速い！速い！速い！
楽しいけど速い！空を飛ぶのは好きだけど速い！ギリギリでコントロール出来てる。けれど速い！先頭を走るのが楽しい！けれど速い！
ぐるりと景色が変わって、風が髪の毛をばたつかせる。
「危ないっ」
「＜アモレスト・ヴィエッセ＞」
頭に障害物が当たる前、口早に唱えた呪文によって箒が本へ戻り、それから鳥籠へ姿を変え、俺自身も小さな鳥になる。
避けられたけど、小さな鳥の羽で飛ぶには距離がまだ遠い。
よし、とずきずき痛む頭を抑え、オルトニク・セトマオージェと、箒に戻り、俺はなんとか
1番でゴールできた。
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、 - このシリーズめちゃくちゃ好きです！続きを楽しみに待ってます！ (11月4日 20時) (
レス) @page25 id: 5f75ef270c (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - 僕ちゃんさん» コメントありがとうございます！書き上げることができました！ (2022年4月16日 11時) (レス) id: 8038868961 (このIDを非表示/違反報告)
僕ちゃん - 続き楽しみに待ってます。更新頑張ってください！！ (2022年3月23日 9時) (レス) @page22 id: 760ef75fef (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - もちだんごさん» コメントありがとうございます！近々更新できると思いますので暫しお待ち下さい！楽しみに待って頂けて嬉しいです！ (2021年7月19日 20時) (レス) id: 8038868961 (このIDを非表示/違反報告)
もちだんご(プロフ) - 次回の更新はいつですか？楽しみに待ってます (2021年7月19日 20時) (レス) id: 993fbeabfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷雨 | 作成日時：2021年6月9日 13時
