番外編 事故と隠したい想い ページ40
七瀬said
なーくんからホワイトデーのプレゼントを貰い、「そろそろ帰ろう」という話になった。
雪が降るからこんな寒かったのかぁ。
そんなことをぼんやりと考えていたとき、なーくんが突然立ち上がった。
私たちは一つのマフラーを二人で使っているから、必然的に引っ張られた。
なーくんもバランスを崩し、私の方に倒れてきた。
私の唇に、熱を持った柔らかい感触が伝わった。
『チュッ』
静かな公園にリップ音が響いた。
唇は避けたとはいえ、今、私・・・。
私は思わず口元を隠した。なーくんも耳まで真っ赤に染まっている。
しかも、同じマフラーを使っているから距離が近い。
なーくんはマフラーをほどいた。
ななもり「・・・ごめんね」
『こ、こちらこそ、ごめんなさい!』
私たちの間に気まずい空気が流れる。
頬が熱くなって頭がクラクラする。なーくんと目を合わせることが出来ない。
『か、帰りましょうか!あんまり遅くなると、シスコンお義兄ちゃんにぶち切れられるので』
ななもり「ふっ、そうだね。お義兄ちゃんを怒らせる前に戻ろっか」
家までの短い道のりを、私たちは黙って歩いた。
家について玄関の扉を開けると、楽しそうにはしゃいでいる声とゲーム音が聞こえた。
『ただいまー』
リビングのドアを開けた瞬間、みんながこっちを振り向いた。
莉犬「おかえり〜!」
るぅと「途中、雪降ってましたけど大丈夫でしたか?」
莉犬くん&るぅとくんは、少し心配そうにタオルを渡してくれた。
ななもり「ありがと。でも、降り始めてからすぐに帰って来たから、そんなに濡れてないよ」
『降雪量もそんなに多くなかったので、マドレーヌも無事です』
マドレーヌが無事で本当に良かった。
すると、莉犬くんたちの顔がにやけ始めた。
莉犬「それ、なーくんが3時間かけて頑張って作ってたやつから、大事に食べてあげて」
ななもり「なんで莉犬くんそれ言っちゃうの!?」
なーくんは恥ずかしそうに莉犬くんに抗議した。
『ありがとうございます、ななもりさん。そこまで真剣に作って頂けて嬉しいです!』
時間がかかったということは、それだけ一生懸命作ってくれた証拠だ。
ななもり「・・・七瀬ちゃんの前では、カッコよくキメるつもりだったのになぁ」
『私は、努力してるなーくんがカッコいいと思いましたよ?』
私がそう言うと、なーくんは照れくさそうに笑った。
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らくがん* - さくりさん、、、、、尊いです、2も見ます、な〜くん尊い、、、 (4月29日 17時) (レス) @page25 id: 9e395d752b (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 零採さん» 返信が遅れてしまってごめんなさい!!コメントありがとうございます。僕は6人のすとぷりが好きなのとななジェル推しなのでこの小説を書かせて頂きました✨楽しんで読んでくれたら嬉しいです……!! (2月18日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
零採 - なーくんの話だ…!一人のすとリスとしてすっごく嬉しいです! (12月27日 18時) (レス) @page24 id: 493da3e0a4 (このIDを非表示/違反報告)
如月玲斗/玲央(プロフ) - 雨萩さくりさん» 神の定めだねぇww どういたしまして? (5月19日 17時) (レス) id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 如月玲斗/玲央さん» 私の作品が玲斗くんに影響を与えてしまうとは・・・。これも神の定めかな?(何言ってんだこいつ)・・・冗談はさておき、こちらこそ沢山読んでくれてありがとう!! (5月19日 7時) (レス) id: 62efc680fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨萩さくり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時:2023年2月23日 21時