６話 ページ7
松本潤side
近日中に作成しなきゃいけないプリントがあったから、残業して仕事を終わらせたある日の夜。
俺はコンビニに寄って適当におにぎりを買い、店を出た。
ふと辺りを見渡すと、向かいのカフェから自分の生徒と年配の男が出てくるのは見えた。
普通に親戚だって線もあるけど、俺の勘が何かを訴えている。
しばらく様子を窺っていると、男が俺の生徒に金を渡しているのが見えた。
＿＿氷室美幸、黒か。
一見大人しそうな奴だけど、こういう奴程意外にやるから別に珍しいことじゃない。
……でも、さすがに自分が受け持っているクラスの生徒が、
こういう行為をしている姿を俺自身が見つけてしまうとは思ってなかった。
マジで、厄介なぐらい”タイムリー”だな。
ー−−俺の気持ちがどうであれ、止めるしかないか。
俺は一人になったタイミングを狙って、彼女に声をかけた。
案の定、警戒した様子で俺に言い返してきた氷室。
……連絡事項以外のプライベートで話したことなかったからどんな奴かと思ってけど、
結構饒舌なんだな。まぁ、俺に対して怒ってるからってのもあるんだろうけど。
＿＿＿正直、”無責任なことを言わないでくれ”と言われたときは、結構心にグサッと刺さった。
別に適当に戯言を吐いていたわけではないけど、
人生の苦しんでいる生徒からしたら、俺の発言は無責任に聞こえてしまうのかもしれない。
……いや、きっと聞こえるだろう。
学生時代の自分を振り返って思い出してみても、絶対そう感じてると分かる。
俺は彼女の視線を痛々しく心で感じながら、自分の考えてることを伝えた。
一旦空気を緩ませてから、大事な本題に触れる。
案外氷室は素直な性格をしていて、俺の言葉を真剣に聞いてくれた。
何とか丸く収まったと思い油断した瞬間、俺は口を滑らせてしまった。
氷室は俺を疑うような目で見ていた。
……まぁ、担任がデータも確認しないで生徒の住所を言い当ててたら、普通に考えて怖いよな。
ー−−だけど、さすがに”今”俺の事情を知られるわけにはいかない。
松本「あ〜、実は最近、生徒の個人データを確認する機会があって。
それでたまたまお前の住所も見ちゃってさ。
俺の家と比較的近かったから、結構驚いて記憶に残ってたんだ」
嘘は言ってない。
俺の説明に納得したのか、氷室は”そうだったんですね”と答えた。
……危なかった。
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雨萩さくり(プロフ) - 鶯 御飴さん» ありがと!鷲御雨さんの作品も時間がある時に読んでみるね! (2月28日 19時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
鶯 御飴 - 雨萩さくりさん» 読んだよ〜。次の更新も楽しみだな♪私は新作も出したしどんどん更新してます。良かったら読んでね〜♪ (2月28日 19時) (レス) @page14 id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 鶯 御飴さん» 返信遅れてごめんね💦コメントありがと!更新したよ(*´▽｀*) (2月23日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
鶯 御飴 - 雨萩さくりさん» 更新待ってるね。頑張って！(*'▽'*) (2月22日 17時) (レス) id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 桜神さん» 久しぶり！名前変更ね、りょうかーい！ (2月6日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年7月2日 15時
