４話 ページ5
『何するん……！！』
松本「お、意外と柔らかいんだな。癖になりそう」
ありえない。
私は心からそう感じた。
＿＿＿＿普通、
この人は、一体何を考えてるの……！？
思わぬ出来事に、私の頭の中がショートしそうになる。
色んな言葉が脳内で飛び交ったが、あまりに驚きすぎて口に出せなかった。
しばらくして満足したのか、松本は唐突に私の頬から手を離した。
そして、「氷室」と低い声で私の名前を呼んだ。
松本「ー−−”口から出まかせ”とか”本気で向き合うつもりがない”なんて誰が言った？」
『え……？』
松本「言っとくけど、俺はお前が思ってる以上に真剣に考えてるよ。
あの言葉は、冗談半分で言ったつもりなんてない。本気でお前に言ったんだ」
先生の剣幕に気圧されそうになりながら、私はじっと先生の目を見つめた。
さっきまでの緩い空気がどこへ行ったのか、怖い声色を出しながら喋る松本先生。
松本「争いごとを嫌がる大人が多いから、誰かに相談するのを拒否したくなる気持ちは分かる。
俺も、学生時代は”大人なんてクソくらえ”って思ってた方だし」
意外な発言に、私は目を見開いた。
松本先生は、荒波は立てずそのまま流れていくタイプだと思ってた……。
松本「でも、初めから”こいつは信用できない”って決めつけるは違うんじゃね？」
『え？』
松本「確かに、俺はお前と話したことがほとんどないよ。
だから、お前がどんな奴なのかも詳しくは分からない。
だけど、だからこそ人間は相手を知ろうと行動するんだろ？
それを遮ってたら、何も前には進まない」
そう言って、松本先生は腕を組みながら壁に寄りかかり、遠くを見つめた。
こういう姿が無駄に様になってるのが少し腹立たしいけど、カッコいいなと思ってしまった。
松本「俺を完全に信用しろとまでは言わない。そんなこと、急に言われても困るだけだろうし。
でも、俺を知ろうとする努力ぐらいはしてほしい。
……あそこまでハッキリ壁を作られると、さすがの俺でもちょっと傷つくんだぞ」
「傷つくんだぞ」の弱々しい言い方に、私の心の中は罪悪感に包まれた。
＿＿＿先生の言う通り、私は相手を知ろうとする努力が足りてなかったのかもしれない。
『……ごめんなさい』
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雨萩さくり(プロフ) - 鶯 御飴さん» ありがと!鷲御雨さんの作品も時間がある時に読んでみるね! (2月28日 19時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
鶯 御飴 - 雨萩さくりさん» 読んだよ〜。次の更新も楽しみだな♪私は新作も出したしどんどん更新してます。良かったら読んでね〜♪ (2月28日 19時) (レス) @page14 id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 鶯 御飴さん» 返信遅れてごめんね💦コメントありがと!更新したよ(*´▽｀*) (2月23日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
鶯 御飴 - 雨萩さくりさん» 更新待ってるね。頑張って！(*'▽'*) (2月22日 17時) (レス) id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 桜神さん» 久しぶり！名前変更ね、りょうかーい！ (2月6日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年7月2日 15時
