１話 ページ2
美幸side
今まで、きちんと自分の意志で道を決めたことがなかった。
親の言う通りいい高校に入学して、いい大学に進学するために学年主席を取り続けて。
努力はしてきたつもりけど、自分から進んでやったことは一つもない。
全部それなりに努力して、それなりに手を抜いてきたつまらない人生。
私はそんな人生を変えるために、１か月前から”パパ活”をやっている。
もちろん、こんなことで人生が本気で変わるとは思っていない。
だけど私は、何かしらの反抗がしたかった。
＿＿＿だって、”期待に応えなきゃいけない優等生”は疲れるんだもん。
「今日はありがとね、ユキちゃん。楽しかったよ」
”ユキ”というのは、私がパパ活をする上で使ってる名前。
『うん！私も楽しかった！』
オジサンに嘘の笑顔を振りいただけで、お金が貰える。
何て楽な世界なんだろうって思う。
私たちは飲食店を出て、近くの駅で別れた。
現在の時刻は２１：４０過ぎ。そろそろ学生が外にいると補導される時間になってくる。
帰らなきゃいけないのは分かっていたけど、今日は何となく帰る気分じゃなかった。
私は少し迷った末、近くの路地裏に入って壁に背中を預けた。
そして、鞄の中からタバコとライターを取り出す。
数日前、パパ活で出会ったオジサンに半分無理矢理押し付けられたタバコだったけど、
案外吸うのも悪くないのかもしれない。
〈何か悪ぶりたいなって思ったとき、吸ってみるといいよ〉
タバコを渡されたときに言われた言葉を思い出しながら、私はライターの火を付けた。
口に咥えようとした次の瞬間、私は誰かに腕を掴まれた。
「はい、ストップー。それ以上は法律に引っ掛かるから犯罪になるぞ」
驚いて顔を上げると、そこには見慣れた茶髪の男性がいた。
『松本先生……！？』
私の学校の英語科教師であり、担任の先生。
イケメンで優しくて、男女問わず人気の高い評判を持つ人だ。
ー−−まさか、松本先生に見られるとは思ってなかった。
松本「優等生がタバコに手を出すとは、随分とグレてんね」
松本先生は私からタバコとライターを没収して、そう言い放った。
マズイ、このままじゃ説教コースだ。
『……すみません、ちょっとした興味だったんです。もうしません』
私がそう謝罪すると、松本先生はどこか妖艶な目で私を見つめた。
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雨萩さくり(プロフ) - 鶯 御飴さん» ありがと!鷲御雨さんの作品も時間がある時に読んでみるね! (2月28日 19時) (
レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
鶯 御飴 - 雨萩さくりさん» 読んだよ〜。次の更新も楽しみだな♪私は新作も出したしどんどん更新してます。良かったら読んでね〜♪ (2月28日 19時) (レス) @page14 id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 鶯 御飴さん» 返信遅れてごめんね💦コメントありがと!更新したよ(*´▽｀*) (2月23日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
鶯 御飴 - 雨萩さくりさん» 更新待ってるね。頑張って！(*'▽'*) (2月22日 17時) (レス) id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - 桜神さん» 久しぶり！名前変更ね、りょうかーい！ (2月6日 18時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年7月2日 15時
