記憶を失った彼らは (ページ2)

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1話ページ2

何かくすぐったいものが頬に触れるのを感じて目を覚ます。

『ここは…』

僕は、そう言葉を発する。周りを見渡すと、ここは森のようだった。

見上げると木々が天高くそびえ立っているのが分かる。地面は芝生のような草に覆われている。

僕は、ここに倒れていたらしいということを遅まきながらに理解する。

だが……どうして僕が森(しかも山奥っぽいところ)で倒れていたのかが理解できない。

いや、その表現は正しくない。

ついさっきここで目覚めるまでの出来事が、記憶が、思い出せない。

思い出そうとしても、頭に靄がかかったようでうまく思い出せない。

今、自分について分かっていることは、自分の名前がAということ

そして、弟がいるということだけ……

そこまで頭が回転したところで、僕はハッとして辺り、特に地面を注意深く見渡す。

僕には弟がいるんだ。いるはずなんだ、と考えながら。

本当はいないのではないか、記憶が混乱しているからそう思うのではないか、一瞬そんなことを考えてしまう。

しかし、すぐにその思考を断ち切る。ふらふらとした足取りで森の奥と思しき方へと歩を進めた。

しばらく森を歩いていると誰かが倒れているのを見つける。

思わず、僕はその誰かにかけよる。そして、顔を覗き込む。

その誰かは、僕の唯一の弟であるシュウだった。

『シュウ、シュウ‼ 大丈夫?起きて!』

柄にもなく、そう取り乱してしまった。何回呼びかけてみても弟は一向に目を覚まさない。

最悪の可能性が頭をよぎる。弟の口元に手をかざしてみると微かではあったが呼吸しているのが分かった。

最悪の可能性を消すことができて、とりあえずホッと胸をなでおろす。

しかし、危機を脱したわけではない。すぐに町まで運ばなければ、それこそ最悪なことになってしまう。

まだ意識を取り戻さない弟を背負い、森の出口へと足を進める。

弟をまた危険な目に遭わせはしないという思いを胸に秘ながら。

？また、とはなんなのだろうか。

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意味不明な文章＆長ったらしい文章になって申し訳ありません。

そして、この小説を読んでくださり、ありがとうございます‼

これからも読んでくださるとうれしい限りです。