不協和音 (ページ7)

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許「すみません。遅くなりました」

匠海「全然構いまへんよ。

迅くん、シャトランやったあとに発作起こしてもぉて、

そこから流れるように高熱まで出てもたんやで。

やから、個人的にはそのまま病院につれてくのをおすすめします」

許「わざわざありがとうございます。

多分、大夢はこの時間なら外来担当だと思うので、

連れてっちゃいます。ほら、迅も挨拶しな？」

迅「たくみんせんせぇ、ありがとぉ」

匠海「おん。元気になったら、また来てな。」

迅がありえへん数値を叩き出してから10分後。

めっさ焦った様子でやってきたフェンファンさんは、

申し訳無さそうになんべんも謝っとった。

家から来るんやから、遅れて当然やのにね。

お医者さんってホンマに時間に厳しいんだなと改めてかんじた。

でも、ここからは、俺にできることはなにもあらへん。

ただ、迅が次にあったときにあの笑顔で会えることを

祈ることしかできへん。

嫌いな注射、やるかもしれんけど頑張ってな。