二人のお家 (ページ9)

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用意されていたケータリングを摘みながら、スタッフが呼びに来るのを待つ二人にマネージャーが話し掛けた。

「いいですか、変な質問とか嫌な質問されたら教えてください。答えたくない質問には無理して答えなくていいです。何なら取材の途中でも離脱して僕のとこに来て。」

「前の所と出版社も取材する人も違うんだし大丈夫だよ。」

「当たり前です、あそこはもうNG出してるから二度とSnow Manとは仕事させません。」

「滝沢君も怒ってたもんなぁ、あれ。」

気持ちが当時に戻ってしまったのか熱くなっているマネージャーと宮舘は冷静に、渡辺は揶揄う様に話す。

以前、このスタジオを使った時の取材は酷かった。
あまり良い噂の聞かない出版社で、関わりも無かったのに突如取材させて欲しいと来た時は大丈夫なのかと訝しんだが、あの時期はとにかく仕事をした方が良いという事務所判断で請け負ったのだ。

＿＿酷い有様だった。
思い出したくも無い。

まぁ、そんな訳でマネージャーは警戒しているし、宮舘と渡辺も緊張が隠せていない。
マネージャーからの注意が終ったところでスタッフに呼ばれ、取材場所へ移動した。
取材が始まる前、僕も隅にいるから何かあったら声を掛けてとマネージャーに言われる。
ここまでして貰って本当に有難いと思いつつ、取材がスタートした。