二人のお家 (ページ14)

今日:22 hit、昨日:5 hit、合計:38,888 hit

＊ページ14

.

渡辺に気付いてなかった佐久間は掛けられた声に大袈裟な程驚いて、宮舘もすっと佐久間の腕から離れる。

「別にここお前らの家だし、俺は気にせずイチャついて良いけど？」

「嫌だよ、気まずい！」

「そういうのって人前ですることじゃないしね。」

冷静に言った宮舘はそのまま浴室へ向かった。
ケラケラ笑う渡辺に、揶揄われたと佐久間は悔しそうだ。

「あ、ねぇ、今日大丈夫だった？」

「ん？うん、全然良かった。前みたいなことにはなってない。」

「翔太がそう言うなら本当だな。良かった。」

「何、涼太には聞いてないの？」

「聞いたけど、涼太って隠し癖あるじゃん。」

あぁ、と渡辺は納得する。
宮舘は傷つく前に怯えていると示してくれる様にはなったけれど、今でも傷は隠してしまう人だった。
傷ついてからでは遅い、まさしくそんな人だった。
だからこそ佐久間はその辺り神経質になるし、渡辺や他のメンバーも気を付けている。

「まぁ、その辺は佐久間が上手くフォロー出来るって俺ら知ってるから。」

「これからも頑張らせていただきます。」

「そうして。」

二人の雑談は続いていく。
宮舘が出てきてからも、食事中も、寝る直前だって、話題が尽きることは無かった。