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「 アスカ！ 」
「 あ！タカシ！サキも！久しぶり〜 」
会場のなかに入って受付みたいなことを済ませた私たちに、姉の友達が寄ってくる。
知ってる人だけど、あくまでもお姉ちゃんのお友達。ちょっとどころじゃなく居心地がわるい。
ここに集まっている人たちは皆
隆平にお世話になった人たちで、
隆平に選び抜かれた人たち。
式の招待状を送りたいから
アパートの住所を教えてほしいって、
隆平から電話がきたのは4ヶ月前。
「 Aを呼ばないわけないやろ 」なんて、
サオリさんと付き合ったときだって
結婚を決意したときだって、
私には一言も言ってくれなかったくせに。
私と同級生のエリカちゃんのほうが私よりも先に隆平の結婚を知っていて、私はエリカちゃんから「丸山さんって結婚するんだね」って聞いたのに。
悔しくて悔しくて、私がどんな気持ちでいたか知らないくせに。
水くさいって言った私に
「 たまたまエリカちゃんが恋愛相談してきたからその流れで 」って言い訳した隆平は、
ああ、エリカちゃんにも優しくするんだって
無駄に落ち込んだ私を知らないくせに。
だけど、隆平のそんなところが好きだった。
弱った人には手をさしのべて、
受けとめて、背中を押してくれるから。
だからみんな隆平に頼るんだ。
本当はすごくすごく大人なのに、
へらっと笑って見せるから。
こんな大人になれたらいいなって
私はずっと思ってて。
隆平はずっと、私の憧れだった。
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続く (更新停止中)
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作者名：蒼蔵
| 作成日時：2018年2月4日 3時
