赤薔薇の皇后【男主】 (ページ5)

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両者ともイヤホンのおかげで通じ合えたことでバスに乗って〝青い監獄(ブルーロック)〟へやって来た。日本観光したかったなあ。そう思いながら、アンリと言うマネージャーに施設内を案内を聞く。ひとつひとつ長いから飽きてきた。それに…

「歩くの疲れたあ。ミヒャ、抱っこして」

「仰せのままに俺の可愛い仔猫ちゃん」

「ん」

手を広げているミヒャの胸にダイブし、そのまま片手で持ち上げてくれる。ありがとうとミヒャの額にキスし、首に手を回す。ノアに呆れられたけどいいもん。気にしないし。

てか、迷惑かけてないし。ミヒャも喜んでるからいいでしょ？ふと、そういえばと思い出し、先頭を歩いているアンリに聞く。

「ねえねえ、彼らはいつ来るの？」

「明日の13時に集合予定です」

「ふーん」

するとぼくたちが過ごす棟に着いたらしく、そこから色々システムや棟内についての注意事項などを聞かされた。ゲスナーなんか、後半〝チンカス〟って言いかけそうになっていた。

それぐらい今日はいつもより長くゆっくりと感じた。

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長い説明が終わり、ぼくたちは指定された個室に向かっていた。だけど、ぼくは納得いってない。もちろんミヒャも同じで。

「どうして別々なんだ！！」

「一緒でいいじゃん。ぶーぶー！」

ご丁寧に一人ひとりの部屋が用意されてある。

そのため、ぼくにはぼくの部屋が。ミヒャにはミヒャの部屋が。ネスにはネスの部屋が。と、一列に並んでいるものの、ミヒャと一緒ではないことにぼくは怒っている。ふざけるな。

むむっと頬を膨らませる。それぐらいぼくは怒っているんだ！くいくいとミヒャの裾を引っ張り、ねえねえと訊く。

「ミヒャ、毎晩寝に行っていいー？」

「当たり前だ！ネスも来い。トランプでもするか？」

「いいね。楽しそう」

わーわーと談笑していると、それぞれの部屋が見えてくる。

「着いたぞ」

「やー！ぼくまだミヒャといたい！」

床に降ろそうとするミヒャにギュッとしがみつく。

やだやだと駄々をこねてれば、しょうがないな〜とデレデレした声で降ろそうとした腕を上に上げる。ネスにミヒャの部屋に入ろと言う前に、ネスの発言に塞がれてしまう。

「……やっぱり今夜は2人で楽しんだら？」

「ああ、そうさせてもらう」

「なんで？？トランプは？？」

後日、腰は死んだ。

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