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三番目の風という楽曲が初めて三期生で歌う曲になるらしい。3期生だけの楽曲。


さっきそのことを聞いて、今からフォーメーションが伝えられる。

プリンシパルの稽古真っ最中だと言うのに性格が悪い。



不安しかない。暫定センターという場所をもらってから四ヶ月。私はなにか残せたんだろうか。
出来れば、センターじゃない位置がいい。





今呼ばれてないのは一列目の4人。


久保ちゃん、大園さん、美月、私。


ダブルセンター。





スタッフ「三番目の風のダブルセンターは大園桃子と小川Aです」




四ヶ月前と同じ展開。


私が返事をして大園さんがしゃがみ込む。リプレイ?ってくらい同じ。


選ばれてしまったからには、逃げられない。




美月「隣だね」



「うん」





隣が美月ということでだいぶ安心できる気がする。





「一緒に頑張りましょう」





隣で泣いてる大園さんに最終審査ぶりに私から声をかけた。大園さんから声をかけられることは何度かあったけどどれも業務連絡だった。





桃子「桃子は無理」





この四ヶ月で学んだことは大園さんはよく泣く。そして無理が口癖。それでもみんなから愛される。


だけど、ステージに立った時のキラキラ度は誰よりもずば抜けてた。横で見てておかしいくらい輝いていた。

命は美しいで大園さんの真後ろに立った時はほんとに輝くひとは後ろから見てもわかるのかと感動してしまった。







桃子「小川ちゃんなら1人でできるじゃん!桃子はもう嫌だ」





突然立ち上がったかと思ったら私のことをきっと睨んでそう言い放った。


いつもすぐ泣き始めるのに今日は涙をグッと堪えてるのがわかる。





美波「桃子!今のはよくない」




桃子「なんで?なんでこんななんでもできる人と一緒にセンターなんてやらなきゃいけないの?比べられて終わりじゃん!」





梅が私たち2人の間に止めに入ってくれても大園さんは止まらない。





桃子「桃子にアイドルをさせないで!」





私に言い返す権利も時間も与えずに、そういってリハーサル室から飛び出て行ってしまった。






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作者名:yurima | 作成日時:2024年2月6日 23時

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