24＿minami side ページ24
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2人が笑ってることは嬉しいはずなのに私は申し訳ない気持ちが勝ってしまう。いや、申し訳ないというより何もできてなかった悔しさの方が大きいかもしれない。
選ばれなかった悔しさはなかったけど、Aに駆け寄れない悔しさはあった。
「私そんなに無理してないからね。ちょっと泣いちゃっただけ！」
美波「そんなに辛くないのに泣いたりしないじゃん、」
桃子「なんでみなみんが泣くの〜」
「泣かないでー大丈夫だからね」
私はすぐ泣いちゃう。絶対2人が泣く場面なのに、なんで私が泣いて2人に励ましてもらってるんだろう。
強くありたいという心とすぐに泣いてしまう涙腺は連動していないのかもしれない。
「桃子が一緒に頑張ろうって言ってくれたんだ」
美波「え、」
桃子がAに何か話しかけてたのは見てたけど、そんなこと言ってたなんて知らなかった。桃子がそんな前向きなことをAに言ったんだ。
三番目の風の時にAから同じことを言われて怒ってたのに。9月から振り返って3期の一番の修羅場を聞かれたらみんな絶対あの時のことをいう。
「先輩方もめっちゃ励ましてくれて嬉しかったから、頑張ろうと思えてるよ」
すごくすごく前向きなことを言ってるのに、どこか悲しげな表情な気がするのは私の考えすぎかな。Aが1人で辛さを抱え込むことがないようにしたいのに。
美波「あ、いうの忘れてた」
桃子「何ー？」
美波「センターおめでとう」
「ありがとうー」
桃子「ありがと！！」
美波「支えたいから、頼ってね」
この2人が笑顔で18枚目の活動を終えてくれたら何より嬉しい。そのために私にできることがあるならなんでもするし、できることを見つけたい。
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作者名：yurima | 作成日時：2024年2月6日 23時
