うさゆの。【秋の特別編2】 (ページ8)

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57.2代目マックスのお話ページ8

当たる可能性ゼロの1等くじの存在にヒートアップする面々。

誰かがくじを引くたびに歓声が上がるから
どれだけみんなが執念を燃やしているのか痛いほど伝わってくる・・。

桜子「Aさ～ん」

A「あ、桜子さん」

桜子「もう、せっかく期待してくじを引いたら
とんでもないものが当たっちゃったわ」

A「何が当たったの？」

桜子「人参1年分だって」

A「ぷはっ！すごいね、それ(笑)」

桜子「でしょ？Aさんのお店から後日頂けるんですって。
マックスにでも毎日食べさせてあげようかな(笑)」

A「あ、そう言えば2代目マックスは元気？」

桜子「うん。ちゃんとウサギらしくしてるよ(笑)」

A「あはは。でもさ、名前・・変えなかったんだね」

桜子「それがね、今のマックスが元々のマックスじゃないって気付いた時
一度名前を変えたのよ」

A「そうだったの？」

桜子「うん。でも、結局は思うように懐かなくて。
やっぱりマックスがいいみたい(笑)」

A「そっか(笑)」

桜子「それにね、マックスったら私よりもチャミくんの方が好きみたいで
甘えっぷりがすごいのよ」

A「甘える・・って、マックスってオスのウサギじゃないの？」

桜子「そうよ？でも、女の私よりチャミくんに懐いてるのよ。
何か匂いで分かるのかしらねぇ」

A「先輩、オレ一生ついて行くッス！みたいに思ってるのかもよ？
あの2代目(笑)」

桜子「やだ！マックスったら、知らないうちにチャミくんの舎弟に？
充分有り得る話だから笑えないわ・・」

A「言葉も分かるだろうから何か話してるだろうね、あの二人。
あ、いや・・正確には一人と一羽」

桜子「そういや、チャミくんったら時々マックスを抱っこしながら
笑ったりしてるわ。何を話してるのかは知らないけど」

A「しかし、知れば知るほど変な兄弟だよね・・」

桜子「本当に。でも、その実態を知っても平気で付き合ってる私達も
相当変わってると思うけど(笑)」

A「人のこと言えないね(笑)」

桜子「あ、ほら。次、Aさんの番じゃない？」

花ちゃんが私の方を見て、おいでおいでと手招きしている。

いよいよこの時が来たか・・。