91.いつだって私想い ページ44
バサッと浴衣を脱ぎ捨て、豪快に露天風呂へと飛び込むユノ。
溢れたお湯がザブ〜ン！と、一気に浴槽を流れ落ちた。
YH「あ〜〜〜気持ちいい！温泉ってサイコーだな〜♪」
何よ・・ご機嫌に頭にタオルなんか乗せちゃって。
すっかり満喫してるじゃない。
さっき話していたことも何だかうやむやにされちゃったし。
呑気にお風呂なんか入ってる場合じゃないと思うんだけど・・。
それにしても・・・。
YH「ん？A？何で、そっち向いてるの？」
A「困るから・・」
YH「何が困るの？」
A「色々と・・目のやり場に・・・////」
薄くお湯を張ったひのきの桶に入れられ
舟のようにプカプカと露天風呂に浮かぶ私。
何とも変な光景だけど、ユノは満足げな顔をして
私を見ていた。
YH「こら〜こっち見ろって〜」
クルッと桶を回され、私の目の前にはユノの火照った顔が。
水も滴るいい男とは、まさにこのこと。
かき上げた前髪が、ふいにパラリと落ち
その色っぽさに目が離せなくなった。
YH「ふふふっ。目のやり場に困るって言う割には
僕の顔じっと見てるよねぇ(笑)」
A「////」
YH「あ〜もう、そんな顔して・・。人間でもウサギでも
Aの可愛さは変わらないな〜なんて。あははっ」
そんな風に照れながら、私の頭を優しく撫でてくれた。
YH「熱くない？大丈夫？」
A「うん・・大丈夫」
YH「熱かったら、すぐ言ってね。水足して調節するから」
私がのぼせない様、時折こうやって気遣ったりしてくれて。
ウサギになった私に、こんなことしてくれるのは
ユノしかいないよね。
でも・・・。
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2014年11月26日 2時
